食物アレルギーがある人にとって、食品に表示されているアレルゲン表示はとても大切なものです。

知らずにアレルゲンを摂取してしまうと、重篤な場合は命にかかわる危険性もあります。

 

アレルギー表示が免除されているものもあることから、表示に関するルールを知ることがアレルゲンを避けるためにも大切なことです。

アレルギー物質として表示にかかわる27品目についてご紹介します。

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アレルギー表示とは

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食物アレルギーを発症する人が年々増えている中、加工食品に何が含まれてるのかを確認する手段として、アレルギー表示があります。

以前は「食品衛生法」によってアレルゲン表示のルールが決められていましたが、2015年4月に「食品表示法」が施行され、表示ルールが変更になりました

 

ただし、表示の切り替えには5年間の猶予期間がありますので、2020年3月末までは、改正前と改正後のアレルギー表示が混在しています。

食物アレルギーの人はその点も注意して確認する必要があります。

 

※生鮮食品の食品表示の切替猶予は1年6か月ですので、2016年12月末で切替えが完了しています。

 

アレルギー表示のルール

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アレルギーを引き起こす可能性がある原因物質は、容器包装された加工食品への表示が義務化または推奨されています。

対象となるアレルギー物質は27品目です。

加工食品は生鮮食品と異なり、一見で何が含まれているか判断ができませんので、表示義務がある原材料以外にアレルゲンがある人は特に注意が必要となります。

 

表示対象となるアレルギー物質は、平成16年に「バナナ」が、平成20年に「えび」と「かに」、平成25年に「ごま」と「カシューナッツ」が増えるなど、初めに定められたのものから、少しずつ増えています。

今後もアレルギー発症数や症状の変化に伴い増える可能性があるということです。

アレルギー表示義務がある原材料

食品容器包装へのアレルギー表示が義務づけられている原材料です。

過去に起きているアレルギー発症数や重篤度からみて、27品目中7品目の表示が義務化されています。

特定原材料7品目

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  • 小麦
  • そば
  • 落花生
  • エビ
  • カニ

アレルギー表示を推奨している原材料

食品容器包装へのアレルギー表示が推奨されている20品目の原材料です。

特定原材料7品目よりは、アレルギー発症数や重篤な症状が少ないが、注意が必要とされているものです。

 

あくまでも表示義務はなく推奨ですので、任意表示となります。

特定原材料に準ずる20品目

♦海のもの

  • アワビ
  • イカ
  • イクラ
  • サバ

 

♦果物

  • オレンジ
  • キウイフルーツ
  • リンゴ
  • バナナ

 

♦お肉

  • 牛肉
  • 鶏肉
  • 豚肉

 

♦その他

  • クルミ
  • 大豆
  • マツタケ
  • 山芋
  • ゼラチン
  • カシューナッツ
  • ゴマ

 

アレルギー表示の例

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以前の「食品衛生法」では、食品表示とは別枠に、特定原材料7品目もしくは準ずる20品目の表示がされていました。

「食品表示法」に変更されてからは、食品表示の「原材料名」と同じ欄に原材料名別に個別表示する、もしくは原材料名のうしろに一括表示することがきまりになっています。

個別表示の例

原材料名:パン(小麦を含む)、ハム(卵、豚肉を含む)、マヨネーズ(大豆、卵を含む)/調味料(アミノ酸等)

一括表示の例

原材料名:パン、ハム、マヨネーズ /調味料(アミノ酸等)、(一部に小麦、玉子、豚肉、大豆を含む)

その他のルール

同じアレルギー物質が数回でてくる場合は、二回目以降は省略してもよいことになっています。

省略なしの例

原材料名:パン(小麦を含む)、ハム(、豚肉を含む)、マヨネーズ(大豆、を含む)/調味料(アミノ酸等)

省略ありの例

原材料名:パン(小麦を含む)、ハム(、豚肉を含む)、マヨネーズ(大豆を含む)/調味料(アミノ酸等)

※2回目のが省略される

アレルギー表示が免除される食品

  • 対面販売など、店頭で量り売りされているお惣菜やパン
  • 注文してから作るお弁当やピザ
  • レストランなどの飲食店のメニュー

デパ地下やスーパーなどにある、お惣菜売り場やパン屋さんのパン、デリバリーのピザ、レストランのメニューはアレルギー表示が免除されます。

丁寧に記載がある場合もありますが、義務化されてはいません。

  • アルコール

 

アルコール摂取時の反応と、アレルゲン摂取時の反応のどちらの作用でアレルギーが発症しているか判別が困難なため、免除されています。

2020年3月までの表示免除

「食品表示法」で定めたアレルギー表示に統一される2020年3月までは、以前の食品表示に従い、容器包装の表示面積が30㎠以下のものについては、表示されていない場合があります。

 

※「食品表示法」では、30㎠以下のものであっても、アレルゲン表示が義務付けられています。

コンタミネーション

ある加工食品の原材料に特定原材料が含まれていない場合でも、製造過程で他のラインの特定原材料が混入する可能性があります。

これをコンタミネーションといいます。

このコンタミネーションを阻止できない場合には、注意喚起を表示することが推奨されています。

 

ex.
本製品の工場では○○を含む製品を生産しています。

 

まとめ

アレルギー表示義務がないものについては特に注意が必要となります。

27品目中20品目はあくまでも表示は推奨となっていますので、ご自分のアレルゲンである場合は確認が必要です。

 

自分のアレルゲンがわかっている人は常にアレルギー表示をチェックしてくださいね。

 

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