道端アンジェリカさんが告白した皮膚の病気「乾癬」。
一見アトピーにもよく似た症状ですが、アトピー性皮膚炎とは異なるものです。
ということで、乾癬の症状や原因、治療について比較してみました。
アメリカではアトピー性皮膚炎の一種だとも言われている乾癬ですが、どのような病気なのでしょうか。
顔に症状がでることもあり、とてもツライ病気です。
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乾癬(かんせん)とは
乾癬は皮膚に炎症がおこり、赤くなっての皮膚が厚くなり盛り上がった状態となり、その後ボロボロとはがれおちる症状がおきる皮膚の病気です。
発症は30歳以降の人に多くみられますが、10代で発症する人もいます。
アトピーとは異なり、幼少期には見られないのが特徴です。
乾癬は症状の度合いによって5つに分類されています。
その中でも一番多いのが「尋常性乾癬(じんじょうせいかんせん)」で、皮膚の症状が体のいろいろな部分にでるものです。
酷い症状になると、炎症が広範囲に及んだり、関節が痛むなどの症状があらわれることがあります。
乾癬の症状は、顔や頭皮、体のいたるところにあらわれ、とくに衣類などで擦れやすいところに発症します。
頭皮の場合はフケが悪化するなど、アトピーが重症化したときのような状態になります。
乾癬の原因
乾癬の原因は、現在の医学では解明されていません。
アレルギー症状と同様に免疫の働きが関係しているのではと言われています。
現状、考えられる原因は
- 遺伝による体質
- 食事の偏り
- ストレス
- 肝臓病、糖尿病
- 薬物によるもの
などがあげられますが、原因がはっきりわからない以上、それと断定はできません。
乾癬の治療と薬
乾癬の治療には、外用薬、内服薬、光線治療のいずれかが行われます。
症状が軽い場合は「塗り薬」、重い場合は「飲み薬」と「光線治療」が行われます。
外用薬(塗り薬)
- ステロイド剤(炎症や免疫力を抑制する)
- 活性型ビタミンD3
内服薬(飲み薬)
- シクロスポリン(ステロイドでは効果がでない場合に使用される免疫抑制剤)
- メトトレキサート(リウマチの治療でも使われる免疫抑制剤。)
- ステロイド内服薬(炎症や免疫力を抑制する。長期使用では副作用がある)
- レチノイド(ビタミンAの一種を高濃度にしたもので、にきびに治療にも使われる。免疫炎症反応を抑制する。皮膚の刺激等の強い副作用がある)
- エトレチナート(ビタミンAに似た成分で、皮膚の粘膜を正常に保つ働きがある)
- 漢方薬
光線治療
- PUVA治療(長波長紫外線を患部に当てる方法)
- UVB治療(特定の紫外線を患部に当てる方法)
乾癬とアトピーの違い
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アトピー性皮膚炎は外からの物質を異物と勘違いし体内の免疫が異常に働き、異物を攻撃してしまうことで、炎症を起こす病気です。
原因はアレルゲンとなる物質との接触や摂取によるもので、アレルゲンが特定できれば、ある程度は避けることができます。
乾癬と同様に皮膚に湿疹がでて、酷いときにはジクジクした状態になります。
アメリカでは尋常性乾癬は、皮膚の角質層を繋ぎとめることができないタイプのアトピー性皮膚炎だと分類されていると言われています。
また、もともとアトピー性皮膚炎の炎症があり、ステロイドでによる治療を行っていた人が、乾癬になる場合もあるというお医者さんもいます。
どちらも免疫にかかわる病気であることがわかりますが、体調やストレス、食生活などが乱れることで、症状が悪化するようなところは、似ていると言えます。
また、アトピーは発症時期が幼少期からも多くみられる点では、乾癬とは異なるようです。
まとめ
乾癬、アトピー性皮膚炎はどちらも免疫に関わる皮膚の病気であり、発症すると完治は困難なことがわかりました。
どちらの場合も、症状が重くなると日常生活が困難になるケースがあることから、少しでも症状が治まるように日々の生活を整えていくことが大切です。
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