以前は3大アレルゲンの一つであった大豆ですが、現在は大豆の代わりに小麦が3大アレルゲンの一つとなりました。

 

それでも、現在も大豆はアレルギーを起こしやすい食品の一つとされています。

大豆を含む食品は種類が多いため、大豆アレルギーの人は自分が食べられる範囲と大豆が含まれている食品をきちんと把握することが大切です。

 

大豆アレルギーの症状や除去対象食品、検査、花粉症との関係についてご紹介します。

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大豆アレルギーの原因とは

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大豆アレルギーは、大豆に含まれている下記タンパク質を摂ることで症状がでる、食物アレルギーの一種です。

  • グリシニン
  • プロフィリン
  • トリプシン阻害因子

など

 

大豆には、いくつものアレルゲンとなるタンパク質が含まれていることから、アレルギー症状がでる食品や症状自体も人それぞれと言われています。

アレルギー症状がすぐにでないケースもあるため、自分が大豆アレルギーということに気付いていない場合もあります。

 

現在は3大アレルゲンには含まれていませんが、大豆はアレルギーを起こしやすい食品ですので、腹痛などなんらかの症状がある人は、普段から食べている加工食品などについても、注意が必要となります。

大豆アレルギーの症状は?

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大豆を摂ることであらわれる主なアレルギー症状は、

  • 腹痛・下痢
  • 嘔吐
  • 湿疹・蕁麻疹
  • 口内の違和感、喉のイガイガ
  • 鼻水・くしゃみ

などです。

納豆を食べてアナフィラキシーを起こした例もありますので、大豆食品を食べて、めまいや呼吸困難、意識障害などが起きた場合は、すぐに病院へいきましょう。

 

また、アレルギー症状は食べた直後から2時間くらいの間にでるケースと、48時間経過以降にでるケースがあります。

ですから、食物アレルギーのアレルゲンを限定するためにも、大豆アレルギーの疑いがある人は食べたものをきちんとメモしておくようにしましょう。

 

アナフィラキシーについてはこちらから♪
アナフィラキシーの症状とは?エピペンが必要?起きたときの対応、処置は時間が勝負!!

大豆アレルギーの人の除去対象の食品

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大豆に含まれているアレルゲンとなるタンパク質は多くの種類があるため、同じ大豆食品でも、人によって食べることができるもの、食べられないものがあります

豆乳がダメでも豆腐は大丈夫だったりと、実際に確認しないと何とも言えないのが、大豆アレルギーの特徴の一つです。

 

また、醤油などの発酵したものはアレルギーがでにくいと言われています。

 

大豆が含まれている主な食品は、

  • 豆乳
  • ゆば
  • 油揚げ
  • 厚揚げ
  • もやし
  • きなこ
  • がんも
  • おから
  • 大豆油
  • 枝豆
  • 黒豆
  • 納豆
  • 味噌
  • 醤油
  • プロテイン

などです。

黒豆や枝豆は色が違うことで、大豆ではないように思いがちですが、これらは「黒大豆」、「青大豆」と呼ばれる大豆の一種です。

ちなみに枝豆は大豆が若いうちに獲られたものです。

 

また、プロテインには、「大豆プロテイン」や「ソイプロテイン」と呼ばれる大豆から作られているものがあります。

発酵食品の味噌や醤油は低アレルゲン化する!

発酵の過程を経ることで、大豆に含まれるたんぱく質の構造が変化することから、大豆の発酵食品は食べられる場合があります。

主な大豆の発酵食品は

  • しょうゆ
  • 味噌

などです。

大豆アレルギーでも症状が軽い人は、醤油やお味噌は食べることができるケースが多くみられます。
※ただし、食べれるかの確認の際は細心の注意をはらってくださいね。

大豆アレルギーでも、小豆は大丈夫?

大豆アレルギーの人は、下記の豆については除去しなくてもよいとされています。

ただし、小豆はそら豆は交差性があることから、アレルギーがでる人もいます。

実際にアレルギー症状がでるかをチェックする際は、慎重に確認しましょう。

  • 小豆
  • そら豆
  • いんげん豆
  • えんどう豆

赤ちゃんはだしに注意を!

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大豆アレルギーの可能性がある赤ちゃんは、離乳食に使用する”だし”にも注意しましょう。

昆布やカツオだしを使用することで、醤油を使用した食品を摂らなくてもすむようになります。

大豆の加工食品の表示

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大豆は特定原材料に準ずるアレルギー物質とされていますので、表示が推奨されている食物となります。

 

加工食品の表示についてはこちらから♪
アレルギー物質27品目とは?表示義務と推奨の食品がある!表示免除がある食品に注意!

わかりづらいけど含まれているかも!

一見、大豆かわかりにくいものについて紹介します。

アレルギー表示については、大豆はあくまでも表記推奨ですので、下記のものについては何由来なのかを確認するようにしましょう。

タンパク加水分解物

うま味調味料として使用されているものですが、植物性の原料として大豆が使用されているものがあります。

乳化剤(レシチン)

混ざりにくいものをクリーム状にするための添加物です。

レシチンは大豆または卵黄から作られているものが多いため、大豆が含まれている可能性があります。

注意が必要です。

油脂

植物性油脂として、大豆油がありますので、なんの油なのかをきちんとチェックしましょう。

大豆とハンノキ花粉、シラカンバ花粉は交差抗原性あり!

ハンノキの画像

カバノキ科の植物である、ハンノキ花粉やシラカンバ花粉にアレルギーがある人は、大豆を食べると食物アレルギーを起こす場合があります。

これは、花粉と大豆で含まれているタンパク質の構造が似ていることで起きる「交差抗原性」というものです。

 

主に口腔アレルギーと呼ばれる症状があらわれます。

口腔アレルギーの症状は、

  • 唇や口のまわり、口内が腫れる
  • 口の中の違和感
  • 喉がイガイガする

などと言った口腔内の症状が多いのですが、腹痛や下痢を起こす場合もあります。

 

ハンノキ・シラカンバ花粉症のすべての人に大豆アレルギーの症状が起きるわけではありませんが、花粉症がある人は注意が必要です。

大豆アレルギーは検査でわかる!

アレルギー検査用紙の画像

大豆アレルギーは血液検査で確認することができます

ただし、もし大豆アレルギーの血液検査が陽性であっても、大豆が持っているどのタンパク質に対してアレルギーがあるのかまでは確認できませんので、自分が食べることができる大豆食品の範囲は、自己で把握する必要があります

特異的IgEーアレルゲン検査(RAST)

アレルゲンとなるタンパク質に対して、体が持っている抗体値を確認する血液検査です。

一般的にはこちらの検査で確認します。

大豆の検査をすることができます。

ヒスタミン遊離試験(HRT)

アレルギー反応がでる際のヒスタミンを検査する血液検査です。

こちらも大豆の検査をすることができます。

 

アレルギー検査についてはこちらから♪
アレルギー検査にかかる費用とアレルギー検査項目のすべて

まとめ

大豆アレルギーは実は自覚しにくいケースもあるアレルギーです。

アレルギーがあるとわかっている人は、大豆は多くの食品に使用されているので、十分に注意が必要となります。

 

ちょっとした症状も見逃さないように、普段から「食物アレルギー日記」など、食事のメモを取ることをおすすめします。

なかなかメモができない人は、毎食食べる前に写真を撮るのもおすすめですよ!

 

食物アレルギーについてはこちらから♪
食物アレルギーの原因は?アレルゲンとなる食品の種類はなに?

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