湿疹やかゆみが長く続きとてもツライ「アトピー性皮膚炎」は、今や赤ちゃんや子供だけの症状ではなく、大人アトピーで苦しむ人も年々増えています。
アトピーになってしまう原因は、人それぞれで異なり、また一つではなく、いくもの原因が重なっている可能性があります。
花粉症の症状を訴える人が年々増加しているのと同様にアレルギーは現代病の一つであると言えます。
自分やお子さんのアトピーの原因を知って、できる限りの対策をしていくことが大切です。
軽度の症状の場合は、きちんとした対策によって症状がよくなるケースもあります。
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アトピー性皮膚炎って何?
アトピーと言うと、アレルギー性のものというイメージがありますが、実はアトピーというのは、慢性的な湿疹のことで、以下の条件が当てはまる症状を言います。
- かゆみを伴う湿疹がでる
- 特定の部位にみられる
- 症状が数か月にわたって続き、よくなったり悪くなったりする。
ですから、実際にはアレルギー性の湿疹ではなくても、アトピーと診断される場合もあります。
ただし、日本皮膚科学会の定義では、”アトピー素因をもつ”というのも条件として入っているようです。
アトピーの原因は一つじゃない!
アトピーの原因と考えられる要素は、
- 遺伝
- アレルゲン
- 環境
- 食事・食べ物
- ストレス
- 腸内環境
などがあげられます。
それでは一つずつ見ていきましょう。
遺伝によるアトピー
アトピーを起こしやすい体質のことを「アトピー素因」と言います。
このアトピー要素は確率的に、子供に遺伝すると言われています。
遺伝率は、両親が両方ともアトピーの場合は50~75%という結果がでており、調査機関などで遺伝率のデータ値に差はありますが、高い確率で遺伝するということがわかります。
では、アトピー要素とはどのようなことなのでしょうか。
アトピーは基本的にはアレルギー性のケースが多いことから、”アレルギー体質になりやすい要素”、いわゆる皮膚が弱いとか、免疫の強さに関する体質だとか、その他にもいろいろ考えられますが、これらの体質が子供にも遺伝してしまうということです。
両親がアトピーであってもアトピーを発症しない子がいるのも事実です。
以前はアレルギーになる原因もはっきりとはわかっておらず、「妊娠中にアレルゲンになりそうな食品を避ける」など、間違った指導がされていました。
現在は、アレルギーになる原因はわかっていますが、やはりアトピーの子供が増えているのも確かです。
わたしたちは、できることから一つずつ対策をする、予防していくことが大切だと言えるでしょう。
アトピーの遺伝の詳細についてはこちらから♪
⇒ アトピーが子どもに遺伝する確率は?妊娠中の対策や発症は予防できるのか?!
アレルゲンによるアトピー性皮膚炎
アレルギーの原因となっている物質のことをアレルゲンと呼びます。
アレルゲンはわたしたちが生活している環境にたくさん存在しており、それらの物質に免疫が過剰反応することで、アレルギー症状がおきます。
アレルギーは、アトピーだけではありません。
アレルギーが原因で起きる症状としては、
- アトピー性皮膚炎
- 花粉症
- アレルギー性結膜炎
- アレルギー性鼻炎
- 気管支喘息
- 食物アレルギー
などさまざまです。
花粉症の人のアレルゲンは花粉であり、食物アレルギーのアレルゲンは食べ物です。
アトピー性皮膚炎の場合は、さまざまな物質がアレルゲンとなる可能性があります。
主なアレルゲンは
- 花粉や草木
- ハウスダスト・ダニ
- 食物
- カビ
などで、他にも多く存在します。
アレルゲンに触れたり、食べたりすることで、アトピーが発症するのです。
これらのアレルゲンが原因の場合は、アレルゲンを避けることが必要となってきます。
アレルゲンを避けるためには、まずはアレルゲンを特定しなければなりませんので、普段の生活や食べ物をチェックし、病院での検査が必要となります。
生活環境
環境って、いったい。。
と思いますが、生活している環境によってもアトピーがよくなったり、悪化したりするケースが多くみられます。
近年、アレルギー体質の人が増えた一つの原因として、キレイすぎる環境というものがあげられています。
昔に比べ、家の中はとてもきれいで、赤ちゃんは菌にふれる機会を失っているのです。
赤ちゃんの頃にきちんと菌に触れることができないため、このような環境がアレルギー体質を増やしている原因とも考えられています。
また、現在のわたしたちの生活している環境は、大気汚染や化学物質が浮遊しているため、免疫が過剰反応しやすくなっていると言われています。
実際に同じ量を吸っていても、花粉症は空気が悪い地域の方が発症しやすいとも言われています。
実際、わたしは昨年空気が悪い地方に引っ越しましたが、1年ほど経った今、わたしのアトピーは悪化してしまいました。
ずいぶん良くなったと思っていたのですが、水が合わないのか空気が悪いのか、顔や腕、スネを掻きむしって、今はボロボロです。
わたしの引っ越した地域は、マンションのベランダから工場の煙突の煙がモクモク見える地域です。
関東よりも花粉の飛散量が少ないと言われている地域なのに、花粉症が悪化しているようです。
地域の問題もあるのではないかと、最近思いはじめています。
自分では避けることが難しい問題だと言えます。
食事・食べ物
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普段食べている食べ物でわたしたちの体は作られています。
食べ物はアトピーなどのアレルギー体質の人にとっては、とても大切なのです。
では、どのような食べ物がアトピーによく、どのような食べものを食べるとアトピーが悪化するのでしょうか。
実は、アトピーに対する食べ物の良し悪しについては所説あり、ある書籍で「これはよい!」と紹介されているものが、他の書籍では「これは食べるな!」と言われていたりします。
ですが、やはり一番アトピーによくないのは、体が分解できないもの、分解に時間がかかるものです。
具体的には、
- 一部の食品添加物
- トランス脂肪酸
- 砂糖
- 仮性アレルゲン
などです。
食品添加物の一部やトランス脂肪酸は、体内で分解できないものがあり、それらが原因で皮膚の炎症を起こす場合があります。
また、お砂糖がダメと言うわけではありませんが、お砂糖など消化するためにビタミンやミネラルを多く消費する食べ物を摂りすぎると、消化に大切な栄養素を取られてしまい、肌を作ったりするために使う栄養素が足りなくなってしまう可能性があります。
仮性アレルゲンとは、アレルギーではなくてもアレルギーのような症状がでやすい物質を含んでいる食べ物のことです。
人によっては、アトピーが悪化する場合がありますので注意が必要です。
アトピーによくない食べ物はこちらから♪
⇒砂糖はアレルギーを悪化させる?アレルギーでも食べていい砂糖は!
⇒ アレルギーが悪化する食べ物は?食を変えるとツライ症状は軽くなる!
ストレス
ストレスがかかると、副腎皮質ホルモンを多く消費することで、アトピーなどの皮膚を治す用の成分が足りなくなってしまします。
もともとアトピーの人は、副腎皮質ホルモンを多く消費していますので、ストレスによってできるだけ使わないようにすることが大切です。
副腎疲労についてはこちらから♪
⇒だるい、やる気がでない人は注意!!副腎疲労症候群かも!症状と治療法は?
腸内環境
「腸を整えると免疫力がアップする」と、最近は常識になってきていますね。
アレルギーやアトピーに効くと言われる乳酸菌が含まれる食べものも多く販売されています。
ヨーグルトも機能性ヨーグルトが当たり前の世の中になりました。
何年か前に、「花粉症予防にヨーグルトが効く!」と言うことで、実際に何か月間か食べた人の中で○〇%の人に症状の緩和が確認された。。というTV番組を見た記憶があります。
わたしの友人もそれを見て、ヨーグルトを毎日食べていました。
実際に翌年の春は花粉症の症状はほとんどでなかったそうです。
腸内環境を改善することは、アレルギー症状を軽くするのにはとても大切なことと言えます。
ただし、腸によい菌というのは、人それぞれ異なりますので、全ての人に同じ菌が効くとは限りません。
特定の機能性ヨーグルトを長く食べていてもあまり効果がわからないのであれば、違うものを試してみるのがいいでしょう。
また、食品添加物の一種である、「保存料」は菌を殺す役割があります。
もちろん、賞味期限、消費期限を延ばし食中毒の原因となる菌を抑え安全に食べるためのものですが、保存料はわたしたちの腸内の菌にも作用してしまします
発酵食品などを一生懸命食べてせっせと腸内の菌を増やしても、保存料を多く摂っていては意味がないということです。
腸内環境についてはこちらから♪
⇒アレルギーは腸内環境の乱れが原因?!腸内環境を改善する方法は?
アトピーにならないためには!
大人アトピーや大人アレルギーの完治は難しいと言われていますが、これ以上アレルゲンを増やさない予防はできます。
そして、子供や赤ちゃんの頃から予防することもアレルゲンを少しでも少なくするためには大切だと言えます。
アレルギー予防はスキンケアから!
アレルギーやアトピー予防で一番大切なことは、皮膚のバリア機能を保つことです。
理由は、皮膚からアレルゲンが体内に侵入することによって、アレルギーが発症することがわかっているからです。
皮膚からアレルゲンが入ってくることを、経皮感作と言います。
アトピーを発症している人に、食物アレルギーを発症する人が多いと言われているのは、アトピーにより皮膚のバリア機能が損なわれている状態の人は、食べ物のタンパク質が皮膚から侵入しやすいからなのです。
ですから、とにかくスキンケアをすることで、皮膚を保護することが一番です。
赤ちゃんや子供の場合、アトピーではなくてももともと皮膚が弱いので、特に気を付けてあげないといけません。
親がアレルギー体質である場合は、子供にとにかくスキンケアすることが食物アレルギーを防ぐことにもつながります。
赤ちゃんの菌活もアトピー予防に!
実は、生後数か月の赤ちゃんには、「動物園デビュー」など有効とされるアレルギー予防法もあります。
本来、菌が多い環境で暮らしていた妊婦さんからは、免疫力が強く、アレルギーのような免疫誤作動をしない子供が生まれやすいと言われていますが、現代社会でそのような菌の多い環境は、酪農など動物と一緒にいるような環境ではない限り、現実的ではありません。
ですから、赤ちゃんのお腹の中の菌の種類を増やすために動物園デビューするという方法があるのです。
赤ちゃんの体調などにも気を付けなければいけない方法ですので、詳細はこちらを確認してくださいね。
子供のアレルギー予防法についてはこちらから♪
⇒ アトピーが子どもに遺伝する確率は?妊娠中の対策や発症は予防できるのか?!
まとめ
アトピーの原因はいろいろありましたが、そもそもアレルギーにならないようにすることが大切だとわかりました。
わたしの親はアレルギー体質ではありませんでしたが、わたしはさまざまなアレルギーを持っています。
すでに大人アトピーである人にとっては、遺伝や赤ちゃんのときにできる対策はもうできませんので、今できる対策「スキンケア」を日々していくことがとにかく大切です。
アトピー治療についてはこちらから♪
⇒アトピーの症状がよくなる治療法は?有効な方法はあるのか?!
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