キウイフルーツは食物アレルギーになりやすい食品の一つで、加工食品への表示が推奨されている特定原材料に準ずるもの20品目にも含まれています。
キウイを食べて胃痛や腹痛、蕁麻疹などの症状がでたら、もしかするとキウイアレルギーかもしれません。
ただし、キウイに含まれるセロトニンや消化不良を起こしているような場合もあります。
キウイアレルギーの症状や原因、検査、対処法についてご紹介します。
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キウイアレルギーの症状とは?
キウイアレルギーでおきる主な症状は、
- 口の中のイガイガや腫れ、かゆみ、違和感
- 口のまわりや目のかゆみ、赤み、腫れ
- 鼻づまり
- 胃痛、嘔吐、吐き気
- 腹痛
- 湿疹、蕁麻疹
- 気管支喘息
などがあげられます。
症状が強い場合には、意識障害や呼吸困難、アナフィラキシーを起こす場合もありますので、症状が悪化するような場合は注意が必要です。
アナフィラキシーについてはこちらから♪
⇒ アナフィラキシーの症状とは?エピペンが必要?起きたときの対応、処置は時間が勝負!!
キウイアレルギーの原因は
キウイフルーツのタンパク質である「アクチニジン」がアレルゲンとなり、アレルギー症状がおきるのがキウイアレルギーです。
ただし、キウイにアレルギー反応がおこるものと、キウイに含まれるある物質が原因となりアレルギーと紛らわしい症状がおきるケースなどがあります。
自分のアレルギーの原因が何なのか、また、他にもアレルギーが起きる可能性がある食物なども把握することが大切です。
ラテックス・フルーツ症候群
キウイはラテックス(ゴム)に交差抗原性があります。
交差抗原性とは、その人にとってのアレルゲンであるタンパク質と構造が似ているものに対しても、アレルギー反応がでてしまうことです。
ですから、キウイにもともとアレルギーがなかった人でも、ラテックス(ゴム)アレルギーが原因で、キウイにもアレルギー症状がでる可能性があります。
キウイにアレルギーがあると、ラテックスにアレルギーがでる可能性は、11%
と言われています。
キウイアレルギーがある人は、普段からゴム手袋などのゴム製品を使用する際にも、注意を払うようにしましょう。
花粉症との関係
キウイはマタタビ科の果物ですが、カバノキ科やイネ科の花粉に交差抗原性があります。
カバノキ科には、
- シラカバ(シラカンバ)
- ハンノキ
- オオバヤシャブシ
イネ科には、
- オオアワガエリ
- ホソムギ
- カモガヤ
などの花粉がありますので、これらの花粉症の人は、キウイにもアレルギーがでる可能性があります。
また、イネ科は種類が多いので、春の終わりから秋にかけて目のかゆさや鼻の症状などが強くでる人はイネ科の花粉症の可能性あります。
花粉症が原因ででるアレルギー症状は、口の中や口のまわりなどにでる「口腔アレルギー症候群(OAS)」と呼ばれるものが多くみられます。
ただし、症状は人によってそれぞれですので、口の中以外にも症状がでる場合もあります。
セロトニンのせいかも!
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実は、食物アレルギーだと思っていたのに、食物に含まれる物質による症状だったというケースもあります。
キウイには「セロトニン」と呼ばれる薬理活性物質が含まれていますので、セロトニンのせいで、アレルギー様症状がでる場合があります。
この場合は、仮性アレルゲンが原因のものですので、アレルギー検査では陰性になりますので、食物アレルギーなのかそうでないのかをきちんと確認する必要があります。
消化不良の可能性も!
キウイは種があり、酸味があるフルーツです。
このような果物は、バナナやリンゴに比べると消化しづらいという特徴があります。
フルーツは一般的に30分程度で消化されると言われていますが、キウイフルーツについては1時間以上はかかると思ってください。
ですから、寝る直前に食べると消化不良を起こして胃の調子が悪くなる場合もあります。
また、キウイの皮には食物繊維やポリフェノールなどが、果肉よりも多く含まれています。
きちんと洗えば皮ごと食べることが可能なんです。
でも皮つきで食べると消化しづらくなりますので、胃腸の弱い人やお子さんは皮を剥いて食べるようにしましょう。
キウイアレルギーは検査でわかる?
キウイのアレルギー検査はIgE抗体検査という血液検査で行うことができます。
血液検査では、アレルゲンとなる物質を対象として行う検査で、いくつかの項目を選択するか、初めから項目が決まっているセット検査などを選ぶことができます。
花粉や他の物質のアレルギーの可能性も確認したいのであれば、交差抗原性がある項目も一緒に検査を受けることをおすすめします。
ラテックスと交差抗原性がある果物の検査項目は、
- キウイフルーツ
- バナナ
- アボカド
- 栗
- ラテックス
カバノキ科の花粉で検査可能なのは
- シラカバ(シラカンバ)
- ハンノキ
イネ科の花粉で検査可能なのは、
- ハルガヤ
- ギョウギシバ
- カモガヤ
- ヒロハウシノケグサ
- ホソムギ
- オオアワガエリ
- アシ
- ナガハグサ
- コヌカグサ
- セイバンモロコシ
- 小麦
- オオスズメノテッポウ
- スズメノヒエ
です。
アレルギー検査の項目については、医師と相談して決めましょう。
検査はアレルギー科、耳鼻科、皮膚科、小児科などで受けることができます。
アレルギー検査の詳細についてはこちらから♪
⇒ アレルギー検査にかかる費用とアレルギー検査項目のすべて
キウイアレルギーは治る?対処法と薬は?
キウイアレルギーをはじめとした食物アレルギーは、一度発症すると治すことは難しいと言われています。
食物の種類によっては、免疫療法などで治る可能性があるものもありますが、キウイのアレルギーについては、治療はむずかいため、対処としては基本的にキウイを除去することとなります。
キウイアレルギーの薬
薬はあくまでも対症療法として、症状を抑えるためのものとなります。
飲み薬としては抗ヒスタミン剤などが処方されます。
また、皮膚に湿疹などがでた場合は、ステロイド外用薬が処方されます。
アレルギーの飲み薬についてはこちらから♪
⇒アレルギーの「飲み薬」の種類と副作用
キウイを加熱する
キウイは加熱するとアレルギー性が減少する傾向がありますが、人によっては加熱されたものでもアレルギー症状を起こす場合があります。
ただし、キウイフルーツはあまり加熱して食べることは少ないと思いますので、基本的には避けるようにしましょう。
キウイにはお肉を柔らかくする成分が含まれていることから、お肉に使う調味料などに含まれているものがあります。
調味料の場合は加熱処理をしているものが多いと思いますが、加工食品を摂る際は、必ず原材料表示、アレルギー表示を確認するようにしましょう。
まとめ
キウイアレルギーの原因や症状、対処法についてご紹介しました。
食物アレルギーは幼少期にでたものについては、治るケースもありますが、大人になってからは、どんどんアレルゲンである食べ物が増えていく人もいます。
まずは、自分のアレルゲンが何であるのかを確認することが大切です。
また、交差抗原性があるものに対しても、普段から注意するようにしましょう。
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