まわりの匂いが強すぎて体調が悪くなる。
そんな「香料アレルギー」の症状を訴える人が増えてきています。
そして、最近話題となっているのが、匂いが強い柔軟剤です。
「匂いがキツイ」「臭い」「臭すぎる」という声が多くあがっているのです。
確かに香り高いことを特徴として販売されている柔軟剤って多いですよね。
香りが無い「無香タイプの柔軟剤」を探すのが難しいくらいです。
部屋干し用の洗濯洗剤や柔軟剤は特に香りが強いように感じます。
一方、消臭グッズも多く販売されていますね。
匂いを好む人も、匂いを嫌う人も、両方存在すると言うことです。
匂いが原因で起こる「香料アレルギー」や「化学物質過敏症」の症状や検査、「香害」の加害者にならないためにできることについてご紹介いたします。
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香料アレルギーの人が増加!
アレルギーの原因についてはこちらから♪
⇒ 私たちがアレルギーになった本当の原因は?原因は解明されている!
香料アレルギーとは、特定のニオイを吸い込むことで、めまいや息苦しさなどの症状がでるアレルギー症状の一種です。
ニオイに含まれている成分が原因であり、成分中の化学物質に対してアレルギー反応があらわれてしまいます。
化学物質に対し体が拒絶反応を起こし、なんらかの症状がでることを「化学物質過敏症」と言います。
香料アレルギーは、含まれる化学物質が原因であることから、「化学物質過敏症」の一つと言えます。
匂いアレルギーとも言う?
香料アレルギーは、「匂いアレルギー」や「臭いアレルギー」などとも呼ばれています。
いずれも特定のニオイを吸い込むことで何らかの症状がでることから、いろいろな名称で呼ばれています。
化学物質過敏症(CS)はアレルギーの一種
化学物質過敏症とは、化学物質がアレルゲンとなり、アレルギーの症状が起きるものです。
アレルギーの原因となる主な化学物質は、
- 香水やシャンプー、柔軟剤、化粧品などの合成香料
- タバコの副流煙の化学物質
- 塗料などに含まれる揮発性がある有機化合物
- 排気ガス
- 殺虫剤や除草剤
- シンナー
- 大気汚染
などさまざまで、私たちのまわりに普通にあるものが原因の場合が多いのが特徴です。
いずれも特定の化学物質に触れたり、吸い込んだりすることで症状があらわれます。
化学物質過敏症の症状とは?
吸い込みによる主な症状は、
- 咳
- 喉、鼻の症状
- 息苦しさなどの気管支の症状
- 動悸
- めまい
- 吐き気
- 手足の冷え、しびれ
- 頭痛
- 睡眠障害
- うつ
- 目がチカチカする
接触による主な症状は
- 皮膚の発疹
- 皮膚のかゆみや腫れ
- アトピー性皮膚炎
などです。
他にもさまざまな健康障害を起こす可能性があります。
揮発性のあるものは吸い込む可能性があり、またシャンプーや香水、柔軟剤などは肌に触れることで症状がでる場合があります。
ニオイが原因である香料アレルギーは、あまり一般的に知られていないために、体調不良などの症状を訴えても、”オーバーなのでは?”や”気にしすぎ!”などと言われてしまいがちです。
このような病気があることに対する周囲の認識が大切だと言えますね。
化学物質過敏症は検査でわかるの?
検査については、通常のアレルギーのように血液検査や皮膚テストなどでわかる簡単なものではありません。
症状を起こしている可能性がある物質の特定から、自律神経や眼科、抗体、免疫のなどの状態を調べる検査を行い、問診、検査などから総合的にお医者さんが診断します。
ですから、どこの病院でも検査ができるわけではありません。
化学物質過敏症の検査をしたい場合は、事前にHPか電話にて検査が可能かを確認しましょう。
化学物質過敏症の治療・対策はある?
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完治させるための根本的な治療はありません。
薬で症状を抑えることは可能です。
症状を緩和するための対策としては、基本的にバランスのよい食事、適度な運動、ストレスをなくし、規則正しい生活をおくることが大切となります。
これはアレルギーの人だけではなく、すべての人に言えることですね。
そして、重要なのはやはりアレルゲンとなっている化学物質を避けることです。
アレルゲンかな?と思う物質は使わない、近づかないを徹底しましょう。
ニオイの原因となりやすいものについて対策をご紹介します。
香水はNG
香水は香料のかたまりですので、症状が気になる場合はもちろん使わないようにしましょう。
職場などで他人が使っている場合は難しいところですね。
直接言えない場合は、マスクを活用しましょう。
無香料のものを使う
化粧品、シャンプー、柔軟剤は、無香料のものを選びましょう。
化粧品などに含まれている香料は含まれている成分の記載が義務化されていないため、単に「香料」という表示になっています。
香料は3000種類以上あると言われており、その中でもEUでは26種類の香料についてはアレルギー物質として表示が義務付けられています。
日本ではそのような表示義務はないことから、アレルギーが起きやすい香料が使われている製品も存在しているということです。
もちろん、体にとって安全なものもたくさんあるのですが、成分がわからない以上、アレルギーの症状がでる可能性がある人はできる限り無香料のものを選ぶなどして、香料を避けることが大切だと言えるでしょう。
タバコの煙を避ける
♦自宅では
お家に喫煙者がいる場合はやはり対策は難しくなりますので、喫煙者の協力が必要です。
副流煙は喫煙者から約7メートルも飛ぶと言われています。
換気扇の下で吸っても、ベランダや外で吸っても、
「タバコの臭いがする」=「副流煙が存在している」
という法則が成り立ちます。
また、吸った後も肺の中にはタバコの煙の成分が残っていますので、吐く息から受動喫煙の可能性はあります。
やはり喫煙者の協力なしでタバコの副流煙を避けるのは難しそうですね。
♦外食のとき
外食のときは、分煙のお店ではなく禁煙のお店を選びましょう。
分煙のお店でも設備がいいところは臭いはほとんどしません。
敏感な方は自分で確認するようにしましょう。
香害(こうがい)には被害者と加害者がいる!
「香害(こうがい)」という言葉はいつから使われるようになったのでしょう。
昔は一般的ではなかったのではないかと思います。
臭いと言うと、真っ先に「生乾き臭」や「汗臭さ」、「体臭」などが思い浮かびますが、今は違いますね。
本来は「いい匂い」だったはずのものが、香害として他人に迷惑をかけています。
私たちは、実際に香料アレルギーなどで健康に被害が及んでいる人「被害者」がいるということを再認識しなければいけません。
自分が「加害者」にならないために、普段から十分に気を付けるようにしましょう。
香害110番に通報?!
日本消費者連盟が2017年に2日間限定で設置した「香害110番」には、さまざまな香りに対する声や苦情がよせられました。
最も問題視されていたのは、やはり柔軟剤の匂いで、吐き気や体のだるさなどの症状がでている人もいるとのことでした。
しかも「近隣の柔軟剤の匂い」というのですから、私個人も意外でした。
あくまでもオフィスや電車での匂いなのかと思っていましたが、近所の洗濯物から流れてくるニオイでの健康被害もあり、想像以上に事態は深刻なようです。
香りは今や健康被害の原因の一つとして再認識せざるを得ないということですね。
香りのマナーはとても大切だということがわかりました。
日本消費者連盟では、現在も「香害なくす運動」に力を入れています!
香害の加害者にならないために!
自分がまとっている匂いは気が付きにくいことが多いため、本当に大丈夫か自己チェックが大切です。
香水が臭い
香水のつけすぎは特に匂いが強くなります。
人は特定のニオイがある環境に長くいると慣れてしまい、匂いを感じにくくなります。
そして、つける量がどんどん増えてしまう傾向があります。
横に立った時に香るくらいが丁度よい香水の量です。
自分でわからなくなった場合は、友人などに”どの程度香るか”を聞くのも一つの手です。
タバコの煙が耐えられない
外出時やオフィスでは喫煙所での喫煙が多いと思いますが、吸った後の手洗いやうがいなどの配慮が必要かもしれません。
家族と一緒に住んでいる方は、自宅での工夫や禁煙も心がけましょう。
柔軟剤の匂いがキツイ
柔軟剤は使用量を調整することで、ある程度匂いを抑えることができます。
ただし、もともと香りが強いタイプのものもありますので、注意が必要です。
特に室内干しのときは、いつもと同じ量の柔軟剤でも衣類に匂いが強くつきますので、使用量は特に気を付けるようにしましょう。
基準はトイレなどの個室に入った時に、自分の衣類の香りがはっきりわかるようであれば、普段から周りに香りが広がっていると思ってください。
シャンプーさえ臭いと言われることも?
シャンプーが臭い。。。と言われたらさすがにちょっと困りますが、やはり香料が多いもの、香りが強いものはなるべく避けるべきですね。
シャンプーやコンディショナーの匂いも、個室などではっきりと匂いがわかるのであれば、香りが強すぎる可能性があります。
まとめ
香料アレルギーは化学物質が原因であることがわかりました。
自分がアレルギーかな?と思っている人は、少しでも症状を緩和するために、アレルゲンを避けるよう気を付けましょう。
また、自分が加害者にならないためにも
- 香水
- タバコ
- 柔軟剤などの香料
などの使い方は普段から注意するよう心がけましょう。
「香りマナー」を守って快適な生活をおくりましょう。
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