冬が旬の大根は、今や年中手に入りお料理に重宝する野菜の一つです。
大根に含まれている辛み成分には胃腸の働きを活発にしたり、血液をサラサラにする作用があります。
体によい大根ですが、大根の有効成分は実は加熱料理にあまり向いていないんです。
大根の栄養素、効果・効能、効果的な食べ方、カロリー・糖質、食べるときの注意点についてご紹介します。
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大根に含まれる栄養素は?
地中海地方原産の大根は、日本では現在北海道や千葉県、鹿児島県など全国各地で栽培されており、旬は冬と言われていますが、一年中手に入るお野菜の一つです。
6~8月の夏大根は辛みが強く、11月~3月に採れる秋冬大根は水分と甘みが強いと言われています。
大根は主に白い根の部分を食べますが、葉の部分は緑黄色野菜に分類され根よりも多くの栄養素を含んでいますので、葉付きのものがあればぜひそちらを選んでくださいね!
葉の部分は、根の部分に比べて、
- ビタミンC⇒4倍以上
- カルシウム⇒10倍以上
も含まれています。
それでは、大根に含まれる栄養成分、機能性成分をみていきましょう!
大根(根)のビタミン
大根(根の部分)に含まれているビタミンは、
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ビタミンC
- ナイアシン
- 葉酸
- パントテン酸
- ビオチン
などです。
葉酸、ビタミンCが多く含まれています。
※含有量の”多い”、”少ない”は一日に必要なビタミンの摂取量を目安にご紹介しています。
大根(根)のミネラル
大根(根の部分)に含まれているミネラルは、
- カリウム
- カルシウム
- マグネシウム
- リン
- 鉄
- 亜鉛
などです。
この中では、カリウムがやや多めに含まれています。
※含有量の”多い”、”少ない”は一日に必要なミネラルの摂取量を目安にご紹介しています。
大根(根)の機能性成分
大根(根の部分)に含まれている機能性成分は、
- 食物繊維
- イソチオシアネート(辛味成分)
- ジアスターゼ(消化酵素)
- カタラーゼ(消化酵素)
- オキシターゼ(消化酵素)
などです。
大根の葉の栄養素と機能性成分
大根の葉は緑黄色野菜に分類され、根の部分には含まれていない成分も多く含まれています。
葉の部分の注目の成分は、
- ビタミンC
- ビタミンK
- ビタミンE
- カリウム
- カルシウム
- 食物繊維
- βーカロテン
などです。
βーカロテンは脂溶性ですので、油と一緒に摂ることで効率よく取り込むことができます。
大根の効果・効能
胃腸の働きを高める
大根の根に含まれている「ジアスターゼ」は、胃腸の働きを活発にする作用があることから、胸やけや胃もたれ、消化不良、胃炎、胃潰瘍などの改善効果が期待できる成分です。
二日酔いを防ぐ効果もあると言われています。
骨を強く!
「カルシウム」や「マグネシウム」が含まれていますので、骨を強くしたり、骨粗しょう症予防に役立ちます。
がん予防
酵素である「ジアスターゼ」や「オキシターゼ」、辛味成分の「イソチオシアネート」は発がん物質を解毒する働きがあります。
血液サラサラ
辛味成分である「イソチオシアネート」には、血液をサラサラにする働きがあります。
葉は緑黄色野菜!
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葉の部分は緑黄色野菜に分類され、「βーカロテン」が豊富に含まれています。
「ビタミンC」も豊富なことから、肌によく風邪予防に有効と言わています。
大根のカロリーと糖質
大根のカロリー
大根のカロリーは
- 100gあたり:18kcal
- 900g(M1本):162kcal
です。
▶100gで比較すると
- 大根 約1/9本:18kcal
- ナス S1.5個:22kcal
- にんじん 2/3本:37kcal
- きゅうり 約1本:15kcal
- りんご M半分弱:54kcal
- バナナ 1本強:86kcal
- ご飯 2/3膳:168kcal
大根は野菜の中では低カロリーな方です。
大根の糖質
大根の糖質は、
- 100gあたり:2.8g
- 900g(M1本):25.2g
です。
▶100gで比較すると
- 大根 約1/9本:2.8g
- ナス S1.5個:2.9g
- にんじん 2/3本:6.5g
- きゅうり 約1本:1.9g
- りんご M半分弱:13.1g
- バナナ 1本強:21.4g
- ご飯 2/3膳:36.8g
糖質も低めです!
大根の効果的な食べ方
加熱はNG?
大根に含まれている酵素は70℃弱で効果を失ってしまいます。
ですから、栄養成分を効率よく摂るには大根おろしが最適です!
皮つき大根おろしで免疫力アップ
大根はおろしにすることで、活性酸素を抑えて免疫力をアップする働きがあります。
大根の皮には多くの栄養成分が含まれています。
ですから剥いてしまわずに、よく洗って皮ごと食べるのがおすすめです。
皮付きで大根おろしにすることで、栄養価があがります。
揚げ物と相性抜群
大根には油の酸化を防ぐ働きがありますので、揚げ物など油を使ったお料理と一緒に摂ることで、活性酸素を除去し老化防止に役立ちます。
焦げをなかったコトに!
焼き魚などのコゲ部分に含まれている発がん物質を大根の「ジアスターゼ」が破壊してくれます。
さんまに大根おろしはとてもよい組み合わせということです!
切り干し大根は栄養満点
大根は天日で干すことで、
- カルシウム⇒22倍
- カリウム⇒14倍
- 食物繊維⇒14倍
- 鉄分⇒48倍
と、生の状態よりもはるかにミネラルなどの栄養価がアップするんです。
もちろん旨みもアップします!
生の大根もおすすめですが、切り干し大根もお料理にプラスすることでより多くの栄養素を摂ることができます。
上?下?部位での違いは?
上の方(葉に近い部分)
辛みが少ないのが特徴ですので、サラダにむいています。
また、おろしにすると甘味が強くなります。
真ん中の部分
真ん中は辛みも中くらいになりますが、肉質が均一になりますので、おでんやふろふき大根などのお料理にむいています。
下の方(根に近い部分)
下の部位は、辛みが強くなります。
辛みが強いということは?
そうです!「イソチオシアネート」が多いということです!
上の部位に比べると約10倍の辛み成分が含まれています。
イソチオシアネートはおろすことで、成分が生成されやすくなりますので、辛み成分を活かしたいのであれば、大根おろしに使いましょう。
漬物にも向いています!
大根の注意点
胃に負担がかかる
胃腸によいと言われている大根ですが、実は辛味成分の「イソチオシアネート」は殺菌作用があることから、胃の粘膜を刺激してしまいます。
「イソチオシアネート」はおろすことで成分が生成されやすくなりますので、大根おろしを食べると胃の調子が悪いな。。と感じる人は、ちょっと刺激が強すぎる可能性があります。
ですから、胃の調子が悪いときは、大根おろしはあまり向いていません。
まとめ
大根の栄養や効果についてご紹介しました。
皮ごとおろしにするのが、一番栄養成分を効率よく摂ることができます。
葉付きのときは、捨てずに炒めものや味噌汁などお料理に活用しましょう!
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