しょうがは、万能薬と言われるほど多くの効能が期待できる野菜です。

体の冷えを解消したり、ダイエット効果、免疫力アップ、アレルギー対策の効果も期待できます。

冬はもちろん、消化を手助けしてくれますので、夏のクーラー病や夏バテ対策にも取り入れることで、体調改善につながります。

 

しょうが栄養効果効能レシピ保存法を紹介します。

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「しょうが」とは

23.ginger

東南アジア原産のしょうが、香り成分は約50種類、辛味成分が約250種類も含まれる野菜です。

しょうがは現在では、中国、インド、台湾、タイなどで生産されていますが、国産のものも多く出まわっています。

 

インド、中国では昔から保存食、医療品といて利用されていました。それほどにさまざまな効果が期待できる食物です。

 

「しょうが」の栄養成分

しょうがには辛味成分の「ショウガオール」と「ジンゲロール」が含まれています。

「ショウガオール」は血の巡りをよくし、体をポカポカと温める性質があります。

 

特に、胃腸の血行をよくし、体の芯から温めてくれます。冷えやすい手足・足先の血行もよくするので、女性や冷え性の人にはとても効果が期待できる成分です。

 

「ジンゲロール」はには殺菌効果があります。

また、生の状態と加熱した状態で成分が変わり、生の状態では「ジンゲロール」の状態ですが、加熱すると一部が「ショウガオール」に変化します。

 

殺菌作用はお寿司にも使用されています。

「ショウガオール」、「ジンゲロール」ともに、ショウガの皮の近くに多く含まれるので、一般的には皮をむかない方がよいとされています。

 

ただし、有機栽培の場合は皮をむかなくても問題ありませんが、そうではない場合は農薬や化学肥料が含まれている可能性がありますので、私は皮をむくようにしています。

せっかくの成分の効果は薄れてしまいますので、もったいないのですが、わたしと同様に農薬や化学肥料が気になる人は皮はむいた方が安全に摂取できますし、気持ちの上でも安心でしょう。

 

加熱するとポカポカ効果アップ

「ショウガオール」にはポカポカ作用がありますが、辛味成分の「ジンゲロール」は加熱することによって、一部が「ショウガオール」へと変化します。

同じ生姜でも「ショウガオール」の、血のめぐりをよくする成分が増えるということです。

 

ですから、ショウガは加熱した方が体を温める効果がアップするということになります。

 

しょうがのポカポカは3時間つづく

しょうがは摂取してから、徐々に効果があがり3時間後までポカポカ効果が持続します。

体温が高くなるということは、体の基礎代謝量もあがりますので、ダイエットにも効果的ですし、体温が上がると免疫力もあがることがわかっています。

体温が低い人には特にしょうがのポカポカパワーはおススメです。

 

また、ぽかぽかパワーは3時間継続しますので、朝や昼など3時間おきにしょうがを摂取すると一日中ポカポカが続くということです。

水筒に生姜入りのお茶など飲み物で工夫すれば、自宅ではなくても頻繁に生姜を摂取することができます。

 

免疫力を上げる

免疫力とは、私たちの体にとても大事な力のことで、ウイルスや細菌などから体を守ってくれる抵抗力のことです。

 

体温が1℃下がると、免疫力が約30%も下がると言われています。

「ショウガオール」のポカポカ効果で、冷えが改善され血のめぐりがよくなることは、免疫力が高まることでもあるのです。

 

また、「ジンゲロール」には、外からの病原体の侵入を見張っている免疫細胞「マクロファージ」の働きを活性化する効果があり、外から入ってきた病原体と戦う白血球の「好中球」の数を増やす効果もあります。

免疫力があがれば、ウイルスや細菌が体内へ侵入するのを防ぐこともできますので、風邪やインフルエンザなどにも感染しにくくなります。

 

「ジンゲロール」の抗酸化作用、抗炎症作用により、ガン細胞の増殖も防げると言われています。

 

アレルギー症状の緩和ができる

「ショウガオール」はヒスタミン、ロイコトリエンといった、痒みや炎症の原因となる化学伝達物質の放出を抑える効果があり、抗酸化作用や抗炎症作用もあります。

「ジンゲロール」はアレルギー反応のもととなる「IgE抗体」を作らせないようにする働きがあります。

 

いずれの成分も、花粉症やアトピーの症状をやわらげる作用があるということですね。

アレルギー体質の人にとっては、とても有効な作用といえます。

 

ダイエット効果

「ショウガオール」は摂取すると、「アドレナリン」や「ノルアドレナリン」の分泌を高める働きがあり、体脂肪の分解を促す酵素の働きを活発にすると言われています。

 

しょうがを摂取してから3時間は効果が持続しますので、運動の前にしょうがを摂ることで、エネルギー代謝が促され内臓脂肪や皮下脂肪が燃えやすくなります。

 

運動は有酸素運動をすることで効率よく脂肪を燃やすことができるので、ダイエット効果が期待されます。
朝食にしょうがを摂り、通勤、通学中の徒歩の時間もダイエットに一役かうパワーが秘められています。

 

また、ショウガに含まれる「ジンゲロン」という成分には体脂肪を燃焼させる効果もあります。
「ジンゲロン」は「ジンゲロール」を加熱した場合に作られる成分なので、加熱して摂取するのがオススメです。

 

血中の中性脂肪を減らしたり、悪玉コレステロールを下げる効果もあると言われています。

 

消化・吸収を促進する

しょうがに含まれる辛味成分や香味は食欲を刺激し、消化と吸収を促してくれる役割があります。

 

消化機能があがると、脂肪もきちんと分解されるので、脂肪の余分な吸収も防いでくれる働きがあります。

また、体温が上がると免疫があがるとともに、免疫機関である腸内環境もよくなります。

 

「ジンゲロール」には血糖値の急な上昇を抑える働きもあるため、糖尿病予防にも効果があり、消化に役立てられています。

 

美肌になる

「ショウガオール」にある抗酸化作用により、活性酸素が除去されます。

つまりどうゆうことかと言うと、紫外線による肌のダメージを防ぐことができるほか、ポカポカ効果で肌の代謝もあがり、老廃物を取り除いてくれたり、くすみ解消になります。

 

シミやシワ、くすみにも効果があります。

 

殺菌効果

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「ジンゲロール」には、強い殺菌力や消臭効果があり、食中毒の原因となる菌の増殖を防ぐ役割があります。
胃潰瘍の原因となる、ヘリコバクターピロリの細菌の増殖も抑える働きがあります。

 

夏の食欲不振や胃腸の調子を整えるのにも、役立つ効果です。

 

「ジンゲロール」は生のしょうがに多く含まれるので、生での摂取がおすすめです。

 

血液サラサラ効果

「ショウガオール」、「ジンゲロール」には、血中の中性脂肪を減らしたり、悪玉コレステロールを下げる効果がありますので、血液をサラサラにして動脈硬化予防になります。

 

しょうがの保存方法

保存方法

常温、冷蔵(1~2週間)

しょうがは風通しののよいところで保管すれば、冷蔵よりも日持ちします。

 

いずれも、新聞紙かキッチンペーパーにくるんで保存しましょう。冷蔵の場合は、キッチンペーパーでくるんだあとにビニール袋に入れます。

冷凍(約2か月)

薄切り、せん切り、みじん切り、すりおろしなど、使う用途に合わせて切ったあと、ラップに包んで冷凍保存ができます。

洗ったあと、丸ごと冷凍も可能ですが、使用時に使いずらいので、切ってから冷凍をオススメします。丸ごと冷凍した場合はそのまますりおろすことも可能です。

 

基本的に使用時は凍ったまま使用します。

すりおろした生姜に水を少し加えて製氷皿に入れると、しょうが氷を作ることができます。毎日すりおろすのは面倒な場合は、しょうが氷ごと温かい飲み物に入れてしまいましょう。

乾燥(約3か月)

しょうがは干すこともできますので、薄切りにして天日干しすると長期保存が可能です。

 

わたしの場合は、干したしょうがをフードプロセッサーで粉末状にし、冷蔵庫に常に常備しています。

漬ける(~1か月)

醤油や、お味噌などに漬けると生の状態より日持ちします。

しょうがパウダー

粉末状になっている、ショウガパウダーも販売されています。

安価のものは中国産が多いため、産地が気になる方はきちんと確かめてから購入してください。

チューブ入りしょうが

チューブ入りのしょうがもワサビなどと同じコーナーで販売されています。

チューブ入りの場合は、しょうが以外のものが添加物として含まれていますので、しょうが特有の有効成分が含まれる量が少なくなっています。

 

通常の量よりも、少し多めに使用するのがよいでしょう。

 

夏も冬も、朝も夜も、いつでも摂取しよう

  • 体がポカポカになるだけではなく、殺菌効果や食欲を刺激する効果もありますので、季節に関係なく毎日摂取しましょう。

 

  • 効果は摂取から約3時間
    朝スッキリしない人、低体温の人は朝食と一緒に摂取しましょう
    手足が冷たくて、寝つきが悪い人は夕食や寝る前に「しょうがココア」などノンカフェインの飲み物と一緒に摂取しましょう。

 

  • 目安は一日10~20g。

1回5g程度を数回に分けて摂るのが効果的です。
すりおろしの場合は、10gは小さじ2くらいですので、目安にしてください。

 

しょうがアレルギー

しょうがを食べて、口の中がイガイガしたり、胃痛が起きる場合は、しょうがの食物アレルギーの可能性があります。

ショウガ科の野菜は、

 

  • しょうが
  • みょうが
  • ウコン
  • カルダモン(スパイス)

などが代表的ですので、いずれかにアレルギーがある場合は摂取を控えましょう。

 

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食物アレルギーの原因は?アレルゲンとなる食品の種類はなに?

 

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アレルギー検査にかかる費用とアレルギー検査項目のすべて

 

しょうがレシピ

しょうがと言えば、やはり薬味のイメージが強いですが、薬味使いでは毎日摂取するのは難しいですよね。

わたしはほぼ毎日しょうがを摂っていますが、ほとんどが飲み物に入れてしまう方法です。

乾燥して粉末にしたものをスープやココア、緑茶に入れて飲んでいます。いつもの飲み物にプラスして、しょうがのステキ成分を摂取しましょう。

しょうが茶

23.ginger2

お茶にしょうがを入れる方法です。

お茶は緑茶、ほうじ茶、ウーロン茶、麦茶、紅茶など、何のお茶でもOKです。

 

しょうがは、スライスもしくは、すりおろしたものを使用し、少量から続けられる味で始めてください。すりおろしよりは、スライスの方がしょうがの方が辛味は抑えられます。

すりおろしの場合は、1杯のお茶に対し、小さじ1/2~1程度、スライスは2~3枚程度が目安です。

 

お茶にはポリフェノールが含まれていますので、血行促進とダイエット効果が高まります。

しょうがココア

鍋にココアと牛乳1カップとすりおろした生姜を入れて弱火にかけます。

 

普通にコップに作ったホットココアにすりおろし生姜を入れてもOKです。1杯のココア対し、生姜小さじ1/2~1程度が目安です。

しょうがココアは悪玉コレステロールを減らす効果やストレス緩和の効果が期待できます。

しょうがミルク

温めた牛乳にすりおろしたしょうがを入れます。1杯の牛乳に対し、生姜小さじ1/2~1程度が目安です。

その他

ヨーグルトやみそ汁、スープにしょうがは相性がよいですし、摂取しやすい方法です。

苦味が気にならない人はぜひぜひお試しください。

 

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