コンタクトをすると、目がゴロゴロする、目の充血が治らない。。。と言う人は「コンタクトアレルギー」かもしれません。
コンタクトのレンズ汚れがアレルギー症状の原因となることや、もともとのアレルギー性結膜炎がコンタクトをすることによって悪化しているケースもありますので、原因にあった対策をとる必要があります。
コンタクトレンズアレルギーの原因や症状、治療、対策、目薬などについてご紹介します。
スポンサーリンク
コンタクトアレルギーの症状
コンタクトをすることで起きるアレルギーの主な症状は、
- 目のかゆみ
- 目の充血
- 目の痛み
- 涙目
- 目の乾き
- 瞼(まぶた)の腫れ
- 目ヤニ
- 目の異物感、ゴロゴロ感
- 目が重い
などがあげられます。
このようなアレルギー症状の原因として一般的なのが「巨大乳頭結膜炎」という「アレルギー性結膜炎」の一種です。
瞼(まぶた)の裏にブツブツができることで、目の不調が発症します。
コンタクトアレルギーの原因と対策は?
コンタクトアレルギーですので、原因となるのは「コンタクトの使用」となるわけですが、実際には人によって原因物質が異なってきます。
主に考えられる原因としては、
- アレルギー性結膜炎の悪化
- コンタクトの汚れによる巨大乳頭結膜炎
- コンタクトや洗浄液のアレルギー
などがあります。
アレルギー性結膜炎の悪化
花粉症やハウスダストなどによるアレルギー性結膜炎を起こしている場合、コンタクトをすることで目のかゆみなどの症状が強くでることがあります。
コンタクトレンズには、目から分泌されるタンパク質、脂質がレンズ汚れとして付着します。
これらのタンパク質、脂質は吸着性が強いことから、空気中のアレルゲンが吸着しやすいんです。
特にソフトコンタクトレンズの場合は、水分と一緒にレンズ表面についたアレルゲンが目まで届いてしまい、目にアレルゲンが付きやすい状態となります。
花粉症の場合は「季節性アレルギー性結膜炎」となりますので、アレルゲンとなる花粉の飛散時期がある程度限定されていることから、「花粉のせいでコンタクトの調子が悪いのかな?」ということがわかりやすい傾向にあります。
一方、「通年性アレルギー結膜炎」の場合は、ハウスダストやダニ、ペットなどの毛によるアレルギー症状となりますので、ご自宅などの生活環境に存在するアレルゲン対策をしない限り改善されません。
いずれにせよ、もともと持っているアレルギーによって結膜炎を起こしている場合、コンタクトは目の症状を悪化させることにつながる可能性が高いと言えます。
コンタクト以前になんらかのアレルギーの原因がないかをチェックしてみましょう。
アレルギー性結膜炎の対策は?
まずは目の症状の原因物質が何なのかをアレルギー検査で確認しましょう。
- アレルゲンを除去すること
- 目薬などでの治療
が必要となります。
また、花粉症などの時期にはメガネに変えるなどの対処も必要となるケースもあります。
コンタクトの汚れによる巨大乳頭結膜炎
巨大乳頭結膜炎(きょだいにゅうとうけつまくえん)は、コンタクトの汚れ(レンズ汚れ)が原因で起きるアレルギーです。
上瞼の裏側にブツブツができます。
症状初期の状態では、かゆみなどの自覚症状があまりない人もおり、
- レンズの汚れがひどくなる
- 目のゴロゴロ感が増す
などの症状のみのケースもあります。
アレルギー体質ではなくても起こす可能性がありますが、特に
- アレルギー体質の人
- ソフトコンタクトレンズを使用している人
がなりやすいと言われています。
また、シリコン素材のレンズは、目から分泌される脂質が付着しすいという特徴があるため、アレルギー症状がでやすい人もいるようです。
巨大乳頭結膜炎の対策は?
目薬などでの治療で治るまでは1か月ほどかかると言われています。
普段の対策としては、
可能であればワンデータイプ(1Day用)のコンタクトを使用しましょう。
きびしいようであれば、コンタクトレンズを清潔に保つケアを心がけましょう。
コンタクトや洗浄液のアレルギー
レンズは常に清潔にしているのにかかわらず、コンタクトをすると目の調子がどうしても悪くなる。。
という方は、コンタクト自体か洗浄液にアレルギーがある可能性もあります。
コンタクト自体のアレルギー検査はちょっと難しいようですが、洗浄液であれば「皮膚テスト(スクラッチテストやパッチテスト)」を行ってくれる病院もあります。
対策は?
コンタクトが原因の場合は、コンタクトの素材を変えてみましょう。
最近は素材が異なるものも販売されていますので、現在使用しているものと違う素材のものでお試ししてみるのも一つの手です。
洗浄液が原因であれば、1Dayタイプのコンタクトを使用しましょう。
コンタクトアレルギーの治療
コンタクトによる目の症状がでてしまった際には、やはり目薬での治療が必要となります。
ただし、花粉やハウスダストなど、コンタクト以外のものがそもそものアレルゲンとなっている様な場合は、まずはアレルゲンの除去もしなければいけません。
花粉症の症状が強い時期は、コンタクトを一時的に使用しないなどの処置も必要となるケースもあります。
コンタクトアレルギーの目薬
アレルギー性結膜炎の治療に使われる目薬(点眼薬)には、
- ケミカルメディエーター遊離抑制薬
- ヒスタミンH1受容体拮抗薬
- ステロイド薬
があります。
▶ケミカルメディエーター遊離抑制薬
アレルギー物質であるヒスタミンの増加を抑える作用があります。
効果があらわれるまでに最低でも2週間以上は必要となりますので、症状が酷くなる前から使用する必要があります。
▶ヒスタミンH1受容体拮抗薬
アレルギー物質であるヒスタミンを抑える作用があります。
即効性があります。
▶ステロイド薬
ヒスタミンの作用を抑えるだけでは、症状が治まらないような場合に使用されます。
長期使用で眼圧が高くなるという副作用があります。
「ケミカルメディエーター遊離抑制薬」や「ヒスタミンH1受容体拮抗薬」はOTC(市販薬)でも購入が可能です。
病院で処方してもらう場合は、コンタクトを考慮したものなどを処方してくれると思いますが、市販薬では、コンタクトを着用したまま使用できるものは、少ないのが現状です。
ですが専用のものも販売されていますので、必ずチェックしてから購入してください!
下記はコンタクト着用時の点眼ができる抗ヒスタミン成分入りの点眼薬です。
♦アルガードコンタクトa(ロート)
♦スマイルコンタクトEX AL-W(ライオン)
コンタクトアレルギーは治らない?
スポンサーリンク
目の症状の原因が、アレルギー性のものである場合は、根治するのは難しいと言えます。
ただし、アレルギー反応をでにくくする目薬などで症状が治まっているときは、コンタクトを使用することも可能です。
また、レンズの汚れによる巨大乳頭結膜炎の場合では、目の炎症が治まればコンタクトを再度使用することは可能となります。
コンタクトアレルギー用コンタクトはどのタイプがおすすめ?
一日使い捨てレンズ(1Dayタイプ)
目の健康を第一に考えるのであれば、「一日使い捨てタイプ(ワンデータイプ)」がおすすめです。
ですから、ソフトコンタクトレンズとなります。
コンタクトに使用しているレンズは、それぞれで「酸素透過性」に違いがあります。
目の角膜の内側部分にある「角膜内皮細胞」は酸素を必要とするため、コンタクトレンズで角膜をブロックしてしまうと、酸素不足になりかねません。
酸素不足を起こすと、目の充血などの症状を起こしやすくなるんです。
ですから、
「酸素の透過率が高いもの=目にやさしいもの」
ということになります。
酸素透過性を高くするには、やはり薄さが必要ということで、1日で使い捨てできるタイプのものはそこまでの強度が必要ないことから、酸素透過性も高くなります。
さらに、コンタクトレンズには目の中から分泌される「タンパク質」や「脂質」が汚れとして付着します。
毎日きちんと洗浄したとしても、レンズ汚れを完全にとることは難しいため、少しずつレンズに汚れが蓄積されてしまうんです。
上でもご紹介している通り、レンズ汚れは目のかゆみなどの症状の原因となりますので、1日使い捨てタイプが衛生的にも目によい!ということになります。
シリコン素材のものは注意!
コンタクトの素材に「シリコンハイドロゲルレンズ」を使ったものがあります。
従来のコンタクトレンズの素材よりも、
- 酸素透過性が高い
- 汚れ(タンパク質)が付着しにくい
というメリットがあるのですが、実は「汚れ(脂質)が付着しやすい」というデメリットがあります。
専用の洗浄液、保存液を使用することで、デメリットは解消されるようなのですが、そのような注意点を守って使用しないと脂質による汚れでアレルギーを起こす人がいるんです。
ですから、シリコン素材のものを使用する際はきちんと使用法を守ることが大切です。
目の形に合ったものを選ぶ
コンタクトレンズにはサイズがあります。
眼球のサイズに合ったものを使用していないと、
- ドライアイになりやすくなる
- ゆがんで見える
- コンタクトが外れにくい、ズレやすい
などが起きることにより、目に負担がかかる可能性があります。
眼科での検査で眼球のサイズはわかりますが、安いという理由で通販などで購入している方は、きちんとあったものを使っているのかもチェックしてください。
まとめ
コンタクトアレルギーについてご紹介しました。
アレルギー体質の人はやはり、目の不調がでやすいことがわかっていますので、コンタクトを選ぶ際にも注意が必要です。
レンズ汚れによって起きる「巨大乳頭結膜炎」はアレルギー体質にかかわらず発症する可能性がありますので、毎日のケアを欠かさないようにしましょう。
スポンサーリンク