そばは抗原性がとても強いという特徴があるため、少しの量を食べただけでも、アナフィラキシーショックを起こすことがあるアレルゲンです。
また、食べるだけでなく、触ったり、吸ったりした場合にも症状がでるケースがあるんです。
蕎麦の煮汁にも気を付けないといけないなど、直接そばを食べなくても、注意が必要なのです!!
そばアレルギーの症状や原因、アレルギー検査、ソバの煮汁やそばはちみつも危ない理由についてもご紹介します。
スポンサーリンク
そばアレルギー(蕎麦アレルギー)の症状
そばアレルギーは、摂取後すぐに症状がでる「即時型アレルギー」の一つです。
食物アレルギーの中でも特に症状が重くでる場合が多く、そばを食べてアナフィラキシーショックを起こし死亡したケースも過去にあります。
主な症状としては
- 口内の違和感(痒くなる、ヒリヒリする、はれる)
- 喉の違和感(痒くなる、イガイガする)
- 蕁麻疹や湿疹
- 腹痛や嘔吐、下痢
- 呼吸の乱れ(咳、呼吸困難、喘息)
- めまい
- 手足が冷たくなる
- けいれん
- 意識障害
そばの摂取量に関係なく発症する可能性がありますので、ごく少量でも食べないように注意が必要です。
もし誤って食べてしまったときに、もしアナフィラキシーショックの兆候が見られた場合は、すぐに救急車を呼ぶなどの対処が必要です。
そばアレルギーがある人は、エピペンを持参している人が多くみられます。
アナフィラキシーについてはこちらから♪
⇒アナフィラキシーの症状とは?エピペンが必要?起きたときの対応、処置は時間が勝負!!
そばアレルギーの原因
そばに含まれているそばアレルゲンたんぱく質は、3種類は解明されていますが、他にもアレルギーを起こすタンパク質が存在する可能性があると言われています。
解明されていないタンパク質については、アレルギー検査で抗体値の確認ができませんので、もし検査では陰性であっても「そばを食べてアレルギー症状がでる」ような人は、ご自身がアレルギーであると自覚しましょう。
そばのゆで汁
そばタンパク質は水溶性であることから、そばのゆで汁に溶けだすことがわかっているため、工場やお店などでそばと一緒に調理しているもの(うどんなどの麺)に関しても、注意喚起の表示がされているのをよく見かけます。
「同工場でそばも扱っています」など。
ゆで汁に溶けだすそばタンパク質の量は、アレルギーを起こす量を超えているための注意が必要です。
そばの花
そばの花粉や葉はどうなのでしょうか。
そばの花粉や花弁、葉にはアレルゲンタンパク質の含有量は極めて少ないという結果がでています。
一方、そばの種にはアレルゲンタンパク質の含有量は多く、注意が必要と言われています。
ただし、上でのご紹介したように、現在知られているそばアレルゲンタンパク質は3種類のみです。
まだ解明されていないタンパク質が存在し、もしそのタンパク質にアレルギーがあるような場合がある可能性を考えると、花粉や葉が絶対大丈夫ということはありません。
そばはちみつ(蕎麦蜂蜜)が危ない?
そばはちみつはアレルギー症状がでるのでしょうか?
蕎麦の花から集められる「そばはちみつ」に含まれているのは、花の蜜と花粉です。
そばの花弁、花粉に含まれているそばアレルゲンタンパク質は、極めて少ないことがわかっていますので、実や種を使用したものよりは、アレルギーが発症する可能性は低いと考えられます。
ただし、前述のとおり、そばアレルゲンタンパク質は3つのみではありませんので、そばアレルギーがある人は、摂取を控えた方がよいと言えます。
そばと交差抗原性があるもの
そばのタンパク質と似ている構造であることから、そばにアレルギーがあると似たタンパク質のものにもアレルギー反応を起こすことがあります。
このような反応を交差反応と呼びます。
そばと交差抗原性があるものは、
- 米
- ケシ(芥子)
です。
ただし、そばにアレルギーがあったとしても、これらに必ずしもアレルギーがでるわけではありません。
そばのアレルギー検査!陰性なのに症状が?
スポンサーリンク
そばのアレルギー検査は、特異的IgE抗体検査(RAST)という血液検査にて確認が可能です。
ただし、そばアレルギーの症状がでるにもかかわらず、血液検査(RAST)で陽性の反応がでないことがあります。
これは、そばアレルゲンタンパク質が、実際は3種類のみではないことから、すべてのたんぱくの検査ができているわけではないことが原因です。
可溶性のタンパクはRASTによる検査ができますが、不溶性のタンパクは抗体反応を確認することができないということです。
逆に、血液検査(RAST)でそばタンパクに対し陽性であっても、アレルギーの症状がでない場合があります。
ですから、普段から自分の症状に注意する必要があるということです。
アレルギー検査の詳細についてはこちらから♪
⇒アレルギー検査にかかる費用とアレルギー検査項目のすべて
そばが含まれる食品と枕
そばが含まれている食品です。
そば殻が使われている枕にも注意が必要となります。
- お蕎麦の麺
- そばハチミツ
- そば茶
- 香辛料
- 蕎麦入り雑穀
- そばの煮汁
- そば枕
などです。
そば殻の枕は、もちろんアレルギーの人が自ら購入することはありませんが、外泊時などには枕に気を付ける必要があります。
枕を振ってみるとわかりますので、必ず確認してから使用しましょう。
また、16穀米など、雑穀をブレンドしたものには、そばが含まれているものがありますので、注意が必要です。
そばアレルギー体験談
わたしにはそばアレルギーがあります。
血液検査(RAST)では陰性であるにもかかわらず、アレルギー症状がでます。
そばを食べてでる症状は、普段のアレルギー症状よりもはるかに重く、胃痛、腹痛、めまい、ふらつき、視野狭窄です。
食べると貧血のような状態になります。
実は、昔はそばをよく食べていたのですが、ある年越しの際に、年越しそばを食べて気分が悪くなりました。
ビールの飲みすぎかと思い、その時は気にしていなかったのですが、その後、3度にわたりそばを食べて気分が悪くなったことから、そばアレルギーであることを自覚しました。
「自覚するのが遅すぎだよ!」
と思われるかもしれませんが、以前はそばを頻繁に食べていたこともあって、そばが原因だということにたどり着くまで時間がかかってしまいました。
友人宅でそば茶だと知らずにお茶を飲んだあと、めまいと嘔吐に苦しんだことこともあります。
体調が悪いときに食べたそばが、アレルギー発症の引き金になったのかなぁ~と今は思っています。
わたしはアトピーの他、いくつかの食物アレルギーもありますが、そばの症状がやはり一番酷いのです。
わたしのように、ある日突然そばアレルギーが発症するケースもありますし、RASTではわからない場合もあります。
まとめ
そばアレルギーについてご紹介しました。
- そばアレルゲンタンパク質は解明されていないものもある
- そばアレルギーは重篤な症状がでる場合がある
- ゆで汁以外も注意が必要
そばは酷い時には命に関わるアレルギー症状がでる可能性がありますので、アレルギー体質の人は特に気を付けてほしいと思います。
はちみつアレルギーについてはこちらから♪
⇒ 皮膚のかゆみや蕁麻疹が!はちみつアレルギーの症状とは?検査は可能?
スポンサーリンク