ごぼうはお腹にとてもよいお野菜で、わたしたちが食べているのは、実は根の部分です。
便秘解消や大腸がん予防、アレルギー対策にも役に立ちます。
せっかく食べるのであれば、栄養ロスを防ぐため、下処理には大切な鉄則があります。
下処理で行っていた、
「アク抜き」「水さらし」「下茹で」はNGなんです!
ごぼうの栄養素、機能性成分、効果・効能、カロリー・糖質、効果的な食べ方、注意点についてご紹介します。
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ごぼうは薬?
ごぼう(ゴボウ、牛蒡)はユーラシア大陸原産のキク科の2年草です。
薬草として中国から伝わり、わたしたちが普段食べている根の部分だけではなく、種子や茎葉も含めたすべてが薬になると言われています。
解熱や解毒に使われていたそうです。
現在でも、漢方で「牛蒡根(ごぼうこん)」や「悪実根「あくじつこん」という名称で使用されています。
ごぼうの根の部分を野菜として食すのは、日本と朝鮮半島だけのようで、海外のかたにはなかなか馴染みがないお野菜と言えます。
観光地でみかける「山ごぼう」はごぼうとは別のもので、「モリアザミ」の根の部分です。
山などに自生している「やまごぼう」もごぼうとは違い「ヤマゴボウ科」の毒がある植物ですので、食べられません。
ごぼうに含まれる栄養素は?
ごぼうで注目の成分は何といっても「食物繊維」。
食べる量から言うと、栄養素はあまり多いとは言えませんが食物繊維のチカラでお腹の調子を整えてくれます。
それでは、ごぼうの成分をみていきましょう!
ごぼうのビタミン
ごぼうに含まれているビタミンは、
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ビタミンC
- ビタミンE
- ナイアシン
- 葉酸
- パントテン酸
- ビオチン
などです。
ビタミンE、ビタミンB6、葉酸が多く含まれています。
※含有量の”多い”、”少ない”は一日に必要なビタミンの摂取量を目安にご紹介しています。
ごぼうのミネラル
ごぼうに含まれているミネラルは、
- カリウム
- カルシウム
- マグネシウム
- リン
- 鉄
- 亜鉛
- セレン
などです。
カリウム、マグネシウムが多く含まれています。
※含有量の”多い”、”少ない”は一日に必要なミネラルの摂取量を目安にご紹介しています。
ごぼうの機能性成分
ごぼうに含まれている機能性成分は、
- アルクチン・アクチゲニン(香り成分)
- タンニン(ポリフェノール)
- アデニン
- イヌリン(水溶性食物繊維)
- セルロース(不溶性食物繊維)
- リグニン(不溶性食物繊維)
- クロロゲン酸(ポリフェノール)
- イソクロロゲン酸(ポリフェノール)
- モッコラクトン(香り成分)
などです。
クロロゲン酸はごぼうの茶色い成分で、抗酸化作用があります。
タンニンはポリフェノールの一種で抗菌作用や抗酸化作用があります。
リグニンやモッコラクトン、アクチゲニンには抗ガン作用があると言われています。
ごぼうの効果・効能
腸内環境を整える・便秘解消
不溶性食物繊維である「セルロース」や「リグニン」は腸内にいる善玉菌を増やす働きがあります。
腸内の環境を整えるほか、便のカサを増やして便通をスムーズにする作用があります。
糖質の一種で水溶性食物繊維である「イヌリン」は腸内でゲル化することで腸内をゆっくり進み腸の蠕動運動を促します。
水溶性、不溶性ダブルの食物繊維で、便秘解消効果が際立つ食物です。
アレルギー対策
「アクチゲニン」には抗炎症作用や抗アレルギー作用があることから、アトピーや花粉症をはじめとしたアレルギー対策に役立ちます。
アンチエイジング
「クロロゲン酸」や「タンニン」は活性酸素を除去する働きがあり、老化防止に役立ちます。
生活習慣病予防
「イヌリン」は急激な血糖値の上昇を抑える働きと、筋肉へ「グルコース」が取り込まれることを促す働きがあることから、糖尿病予防として役立ちます。
「リグニン」はコレステロール値を下げたり、ナトリウムを排出する働きがあることから、動脈硬化対策や高血圧対策として役立ちます。
大腸がん予防
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ごぼうには抗ガン作用がある成分が多く含まれています。
また、「リグニン」は特に大腸がんの予防効果が期待されている成分です。
お腹の中をお掃除し便通を促すごぼうは、腸にとってとてもよい食物です。
ごぼうのカロリーと糖質
ごぼうのカロリー
ごぼうのカロリーは
- 100gあたり:65kcal
- 180g(1本):117kcal
です。
▶100gで比較すると
- ごぼう 1/2強:65kcal
- にんじん 2/3本:37kcal
- ピーマン 約4個:22kcal
- りんご M半分弱:54kcal
- バナナ 1本強:86kcal
- ご飯 2/3膳:168kcal
ごぼうはカロリーは高めですが、一度に摂れる量を考えるとそれほど高いわけではありません。
ごぼうの糖質
ごぼうの糖質は、
- 100gあたり:9.7g
- 180g(1本):17.46g
です。
▶100gで比較すると
- ごぼう 1/2強:9.7g
- にんじん 2/3本:6.5g
- ピーマン 約4個:2.8g
- りんご M半分弱:13.1g
- バナナ 1本強:21.4g
- ご飯 2/3膳:36.8g
糖質もそれほど低くありません。
ごぼうの効果的な食べ方
せっかく食べるのであれば、成分を効率よく摂る調理法をとり入れましょう!
まっすぐ立つものを選ぶ
ごぼうは根(食用部分)がしっかりしているものがよいため、ごぼうの下の方をもったときに、まっすぐ立つものを選びましょう。
アク抜き・下茹ではNG!
「クロロゲン酸」は皮に多く含まれ、水に流れ出る性質があります。
ですから、
- 皮をむかない
- 大きくカットする
- 水にさらさずに、カットしたらすぐに調理
が原則です。
皮むきNG
皮はタワシでこすり泥が取れればOKです。
水さらしNG
水にさらしたときにでる「茶色の成分」は泥ではなく「クロロゲン酸」です。
ですから、水にさらさずにすぐに調理しましょう。
下茹でNG
下茹でするとやはり「クロロゲン酸」が流れ出てしまいます。
5センチ程度の大きさにカットし、下茹での代わりに電子レンジでチンすることで栄養ロスを防げます。
ごぼうの注意点
食べ過ぎると下痢に!
ごぼうは食物繊維が豊富に含まれていることから、食べ過ぎると下痢になってしまう場合があります。
おならもでやすくなるとも言われていますので、いきなり大量には食べずにお腹の調子をみながら量を調整しましょう。
ごぼう茶で摂る場合も、いきなり多くの成分を摂りすぎてしまうことがあります。
初めは少量から始めて様子をみましょう。
まとめ
ごぼうの栄養や効果についてご紹介しました。
お腹にとてもよい食材であることから、便秘ぎみな女性の強い味方です。
調理が面倒と感じる方は、お茶を活用しましょう!
お茶は自分で作ることもできますが、市販のものも多く販売されています!
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