羽毛布団で寝ると、鼻水がとまらない、咳がでる、顔や体がかゆくなる。そんな症状がある人は羽毛アレルギーの可能性があります。

羽毛によるアレルギー症状は放っておくと肺炎などを起こす可能性がありますので、自覚症状がある人ははやめの検査、そしてアレルゲンの特定が重要です。

 

ふかふかで軽く暖かい羽毛布団は、冬の寒い時期には手放せないアイテムの一つです。

最近は、夏でも通気性のよさから夏掛けとして羽毛を使ったお布団も多くなってきましたので、季節を問わず羽毛を吸い込んでしまっている可能性があります。

 

羽毛アレルギーの原因や症状、対策、注意すべき点についてご紹介します。

スポンサーリンク

羽毛アレルギーの原因は?

273.down-allergy-01

羽毛によるアレルギー症状の原因は一つだけではありません。

 

以下のように羽毛自体によるものまたは、ダニやハウスダストによるものが考えられます。

  • 鳥アレルギー
  • ダニ・ハウスダストアレルギー

 

お布団によるアレルギーと言うと、まっさきにダニやハウスダストが原因?と思う人も多いのではないでしょうか。

もちろんその可能性もあるんですが、羽毛はダックやグースなどの水鳥の羽が使われていますので、羽毛自体が持つタンパク質がアレルゲンとなっている可能性もあります。

鳥アレルギーの症状は?鳥関連過敏症肺炎になる可能性も!

273.down-allergy-03

羽毛によるアレルギーは、鳥の羽毛や皮膚から剥がれ落ちる物質などに含まれるたんぱく質がアレルゲンとなっている場合が考えられます。

いわゆる「鳥アレルギー」です。

 

鳥アレルギーのアレルゲンの一つである、鳥の皮膚から剥がれ落ちるもの(”ブルーム”と呼ばれる)はとても小さく肺の奥まで入り込んでしまう可能性があるんです。

その結果、肺に炎症が起きてしまい、肺炎へと症状が進んでしまうケースがあります。

鳥のアレルゲンが原因で起きる肺炎のことを、「鳥関連過敏症肺炎」と言います。

 

鳥が原因とわからないような場合には、咳が続くなどの症状やレントゲンなどから、原因不明の肺炎と診断される場合もあるとのことです。

羽毛が原因かな?と思い当たるのであれば、医師に相談し羽毛に対する抗体検査を受けましょう。

 

鳥アレルギーの主な症状としては、

  • 咳(痰をともなわない)
  • 呼吸が苦しい
  • 肺炎を起こすと高熱がでる

などがあげられます。

 

鳥アレルギーが怖いのは、アレルゲンが小さいことで肺炎を起こす可能性があること、そして、この肺炎を放置しておくと「肺線維症」という病気になってしまう可能性があることです。

肺線維症は治癒が難しく、肺癌の発症率も高くなると言われています。

 

鳥アレルギーというと、鳥に関連するお仕事をしていたり、鳥をご自宅で飼っている人がなるような印象がありますが、そのような鳥に接する機会がなくても、長期にわたり羽毛を吸い込んでいるような人もアレルギーになる可能性があると言います。

 

ですから、症状がでたらまずは検査をすることが大切です。

また、日々の対策も必ずしていきましょう。

ダニ・ハウスダストアレルギーの症状

273.down-allergy-02

ダニやハウスダストによるアレルギーは、羽毛だけではなくすべてのお布団でも起きる可能性があるアレルギーです。

 

主な症状は、

  • 鼻水、鼻づまり
  • 皮膚のかゆみ
  • 息苦しさ
  • 喘息

などがあげられます。

 

夏から秋にかけてのダニの繁殖期、または秋から冬にかけてダニのフンや死骸を放置することで、お布団に入るたびに吸い込むこととなります。

ですから、布団のダニ対策が必要となります。

羽毛アレルギーの検査

257.mackerel-allergy-04

羽毛によるアレルギーの場合、上述のように、羽毛が原因の場合、ダニやハウスダストが原因の場合にわかれます。

いずれの場合も、アレルギー検査(血液検査)が可能ですので、病院で羽毛布団に寝るとアレルギー症状がでる旨相談してみましょう。

 

鳥に関するアレルギー検査の項目は、

  • セキセイインコ(フン)
  • セキセイインコ(羽毛)
  • ハト(フン)
  • ニワトリ(羽毛)
  • ガチョウ(羽毛)
  • アヒル(羽毛)

です。

アヒルの羽毛に抗体があれば、ダウンに対してアレルギー症状がでる可能性が高くなります。

 

ダニやハウスダストに関するアレルギー検査の項目は、

  • ハウスダスト
  • ヤケヒョウダニ
  • コナヒョウダニ
  • アシブトコナダニ
  • サヤアシコナダニ
  • ケナガコナダニ

です。

羽毛にアレルギー反応がでない場合は、ダニやハウスダストの可能性がありますので、一緒に検査してもらうことをおすすめします。

 

基本的には、症状がでている科(鼻の症状であれば耳鼻科など)で受診することをおすすめします。

アレルギー検査はアレルギー科や皮膚科、内科、耳鼻科、小児科などでも可能ですが、アレルギー検査を行っていない病院もありますので、事前に電話やホームページで確認しましょう。

 

アレルギー検査の詳細についてはこちらから♪
アレルギー検査にかかる費用とアレルギー検査項目のすべて

羽毛アレルギーの対策と注意すべきこと

266.peanut-allergy-03

アレルゲン(羽毛)をさける

羽毛自体が原因のアレルギーの場合は、ダウンジャケットや鳥にも注意をしなけらばなりません。

  • 鳥を飼っているところに近づかない
  • 鳩などが多くいる公園などに近づかない
  • ダウンジャケットを着ない
  • 羽毛布団を使わない

鳥に近づかないことは注意すれば可能だと思いますが、電車などで他の人のダウンジャケットでも症状がでる場合があります。

そんな場合は、マスクなどで防ぐようにしましょう。

鳥のブルームは粒子が小さいので、PM2.5なども防げる高性能マスクを使用することをおすすめします。

ダウンジャケットはやはり冬の時期しか着ませんので、風邪や花粉と一緒にダウン対策のマスクをするのがいいでしょう。

アレルゲン(ダニ・ハウスダスト)をさける

スポンサーリンク

原因がダニやハウスダストの場合は、布団、布製品、カーペット、ソファーなどのダニやハウスダウトの対策が必要となります。

 

ダニはお布団を干しただけでは死滅しませんので、高温対策をとらなければいけません。

また、症状が酷くなると、布団だけではなく家じゅうの布製品からでるダニやほこりにも反応し顔や体にアトピーの症状がでる場合もありますので、徹底対策が必要となります。

 

ダニ・ハウスダストアレルギーの対策はこちらから
秋に増加したダニ掃除した?冬に効果的なダニ対策とは?絶対退治法、刺されたときの対処!

アレルギーを起こしにくい羽毛布団

羽毛布団やダウンジャケットを使用していると、繊維の隙間から羽がでてくることありませんか?

実は何も加工されていないと、羽がどんどん吹き出してしまうんです。

 

羽毛布団はそもそも、羽毛が布団からでてきにくいように加工がされています。

ですから、普通のお布団よりも、ダニやハウスダストもブロックされやすい構造になっています。

 

ただし、注意しなければいけないのは、安価な羽毛布団です。

安価なものの中には、羽毛の洗浄などの処理や生地の加工がそれほどきちんとされていないものがあると言われています。

 

でも、どの羽毛布団がどのような加工なのか見極めるのは難しいですよね。

わたしたちが羽毛布団を選ぶ際の基準は、やはり安価すぎるものはやめることです。

 

また、アレルギーになりにくい加工がされているもの、洗えるものを選ぶことで、アレルゲンを抑えることができます。

人工羽毛布団を選ぶ

実は、アレルギーの心配がある人のために、天然の羽毛ではなく、羽毛の構造に近い化学繊維で作られた人工羽毛のお布団があります。

天然の羽毛を使ったものより安価でかつ、普通のお布団よりは断然暖かいというのが特徴です。

すでに羽毛アレルギーを発症してしまった人はもちろん、アレルギー体質なので羽毛によるアレルギーが心配という人はこれからお布団を購入するのであれば、人工羽毛も選択肢の一つとして検討してみてくださいね!

アレルギー用布団カバーでブロック

アレルギー用の布団カバーやシーツをご存じですか?

ダニやハウスダストなどが通り抜けできないような生地で作られているもので、お布団からのアレルゲンをブロックすることができます。

実際にアレルギー用の布団カバーを使用していると、寝室の棚などにたまるホコリがものすごく少なくなります。

 

ものによりブロックできるアレルゲンの大きさは異なっていますが、ダニやハウスダストは高い割合でシャットアウトしてくれます。

残念ながら、羽毛のブルームをシャットアウトできるという仕様をかかげている布団カバーは見つからなかったのですが、ものによっては0.3μmのアレルゲンをブロックできるものもありますので、約5μmと言われている鳥のブルームを防いでくれるのではないかと思っています。

  • ダニの死骸やフン:約10~30μm
  • ダニ:約200~300μm
  • 花粉:約30~60μm
  • 羽毛のブルーム:約5μm

 

お布団をすぐに買いかえられない、またはアレルギー予防がしたいような場合にもおすすめです。

また、防ダニ剤を使用せず繊維の加工のみで対応しているカバーもありますので、赤ちゃんや小さいお子さんでも安心して使えるタイプも選べます。

 

ちなみにわたしはひどいハウスダストアレルギー持ちで、「アレルガード」というシーツ、布団カバーを愛用しています。

このシーツを使用してからは、布団によるアレルギー症状(主にアトピーのかゆみ)で眠れないようなことはなくなりました。

普通のシーツに比べると断然お値段は高いのですが、かゆくて眠れない日があるような人にはとてもおすすめです。

まとめ

羽毛アレルギーの原因と症状、対策についてご紹介しました。

 

アレルギーを発症した人は、日々の対策がとても大切です。

肺炎などのこわい病気にならないためにも、症状を自覚しているのであれば、アレルゲンを特定する検査をすることをおすすめします。

 

また、アレルギー体質の人はシーツやお布団などの対策で予防することを心がけましょう。

 

お布団カバーのダニ対策はこちらから♪
ダニを通さないおすすめの高密度繊維の布団カバー・シーツを比較!

 

スポンサーリンク