栄養価が低いと言われているナス(茄子)には、体に有効とされている機能性成分が多く含まれているお野菜です。
夏が旬の野菜ですので、体を冷やすという特徴がありますが、口内炎予防やガン予防、生活習慣病対策としても役立ちます。
ナスの栄養素、機能性成分、効果・効能、カロリー・糖質、効果的に食べるための調理法、注意点についてご紹介します。
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ナスは栄養価が低い?
原産地がインドと言われているナス(茄子)は、日本では180種類以上の品種が育てられています。
ナスは94%が水分で、残りは糖質と食物繊維からできています。
栄養価が低いと言われがちですが、機能性成分は多く含まれているんです。
他のお野菜に比べると水分が多く、ビタミン・ミネラルの含有量はたしかに少ないことから、栄養価が低いと言われてしまうんですね!
ただし、ナスニンなどの他の野菜にはない成分が含まれていますので、健康に役立つ野菜と言えます。
ナスのビタミン
ナスに含まれているビタミンは、
- ビタミンA
- ビタミンC
- ビタミンE
- ビタミンK
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ナイアシン
- 葉酸
などです。
これらの中でもビタミンKと葉酸がやや多めです。
※含有量の”多い”、”少ない”は一日に必要なビタミンの摂取量を目安にご紹介しています。
ナスのミネラル
ナスに含まれているミネラルは
- カリウム
- カルシウム
- マグネシウム
- 鉄
- 亜鉛
などです。
カリウム、マグネシウムがやや多く含まれています。
※含有量の”多い”、”少ない”は一日に必要なミネラルの摂取量を目安にご紹介しています。
ナスの機能性成分
ナスの機能性成分は、
- プロテアーゼインヒビター
- ナスニン
- ヒヤシン
- コリン
- インドール化合物
プロテアーゼインヒビターは、炎症を抑える働きがある成分です。
コリンは水溶性のビタミン様物質です。
ナスニン、ヒヤシンはナスの紫色の成分で、アントシアニジン系の色素です。
抗酸化作用があり、さまざまな効果が期待できる成分となります。
インドール化合物は、がん予防に役立つ成分です。
ナスの効果・効能
口内炎予防
ナスには、炎症を抑える働きや粘膜の腫瘍を治す働きがあることから、口内炎の予防・改善に役立ちます。
胃腸の調子を整える
ナスには胃液の分泌を促す働きがありことから、胃腸が弱い人にはおすすめの野菜です。
また、「食物繊維」と「水分」が多いことで、便秘対策に適しています。
糖尿病対策
ナスの「ビタミンC」や「インドール化合物」は糖尿病対策に役立ちます。
高血圧対策・動脈硬化予防
「コリン」は血管を拡張することで血圧を下げる働きがあります。
また、「ナスニン」など抗酸化作用がとても強い成分を多く含んでいることで、血栓ができるのを防ぎ血液をサラサラにします。
さらに血管をきれいにすることから動脈硬化対策としても役立ちます。
がん予防
「プロテアーゼインヒビター」という成分には、発がん物質が体内で働かないようにする作用があります。
また、「インドール化合物」もガン予防に役立つ成分です。
クールダウン
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なすは夏野菜の中でも、体を冷やす作用が強いと言われています。
「カリウム」の作用により利尿作用があること、「プロテアーゼインヒビター」の作用でタンパク質が分解されにくくなることで、体を冷やします。
消炎作用もありますので、熱い夏の時期のほてった体を冷やすにのに役立ちます。
ナスのカロリーと糖質
ナスのカロリー
ナスのカロリーは
- 100gあたり:22kcal
- 72g(Sサイズ 1個):16kcal
です。
低カロリーな野菜と言えます。
ナスの糖質
ナスの糖質は、
- 100gあたり:2.9g
- 72g(Sサイズ 1個):2.09g
です。
ほとんどが水分であるため、糖質も低いです。
ナスを効果的に食べる調理法とは?
ナスのアク抜きはNG!
ナスの下処理として、
「水につけてアク抜きをしましょう!」
というのは常識!と思っていませんか?わたしは思っていました。。。
ですが、水にさらしてしまうと、水溶性の成分「ナスニン」や「カリウム」、「水溶性食物繊維」が流れ出てしまうんです。
ですから、切ったらすぐに加熱などの調理をするのがポイントです!
アクがどうしても気になるという場合は、切ったら塩をまぶしてから調理しましょう。
ナスニンは加熱に強い
「ナスニン」は加熱しても成分をあまり損なわないため、加熱料理でも十分に摂ることができます。
皮にはナスニンがいっぱい
ナスの皮にはナスニンなどの有効成分が多く含まれています。
ですから、皮をむいてしまうのはもったいないんです。
どうしても皮付きの食感が苦手。。。という方は、ピーラーなどでまだらに皮をむいて使いましょう。
ナスは炒めるが一番!
上でもご紹介しましたが、、
- 茹でる
- 煮る
の調理法では、せっかくの成分が水に流れ出てしまいます。
ですから、ナスは油で炒めることで効果的に機能性成分を摂取することができます。
ナスの注意点、副作用
妊婦は食べてはいけない?
「秋ナスは嫁に食わすな」
という言葉がやはり気になりますよね。
「秋の茄子は美味しいから、嫁にはあげない!」
という、いじわるな説と、
「茄子は体を冷やすからお腹をこわし子宮にも悪いので、お嫁さんには食べさせてはいけない!」
という、思いやりの説があります。
実際はどうなのでしょうか?
もちろん、妊婦が体を冷やすことはよくないことですね。
その他、ナスの紫色の色素は毒性が強く不妊の原因となると言われています。
ただし、皮を焼くことでその成分は分解されてしまうため無害になるようです。
ですから、生の茄子を皮ごと食すのは、あまり女性にはよくないのかもしれません。
ナスは体を冷やす
上でもご紹介したとおり、茄子には体を冷やす働きがあります。
夏のほてった体のクールダウンにはもってこいですが、冷え性や空調などで夏でも冷えやすいという人は、食べ過ぎると冷えすぎてしまう可能性があります。
冷えが気になる人は、ナス単体で食べずに、お肉やお魚などタンパク質を多く含んでいるものと一緒に摂るようにしましょう。
まとめ
ナスの栄養や効果についてご紹介しました。
機能性成分を効率よくとるためには、”炒める”のが一番よさそうですね!
ナスだけではありませんが、食物はバランスよく摂ることが体の機能を維持するには大切です。
毎日いろいろな食品を多く摂り入れた食生活にしましょう!
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