以前はあまり知られていなかった「菊芋(きくいも)」は最近TVでも健康によいと取り上げられている野菜の一つです。
菊芋にはイヌリンが豊富に含まれていることにより、中性脂肪や血糖値を下げる効果が期待できます。
でも、「菊芋ってスーパーで売ってる?」
と思う地域の方もいると思います。
そんな方は、乾燥菊芋やサプリメントで摂るとう方法もありますよ!
菊芋の栄養や効果・効能、使い方、保存方法、カロリー・糖質、入手方法についてご紹介します。
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菊芋(きくいも・キクイモ)とは
菊芋は”イモ”という名称がついていますが、ごぼうなどと同じキク科の野菜に分類されます。
旬は11月から2月頃ですが、あまりスーパーなどの店頭では販売されていません。
長野県近郊ではスーパーで購入することができます。
見た目は生姜に似ていますが、食感は”シャキシャキしたおいも”と言った感じです。
大きさも小さく生姜と同じくらいです。
じゃがいもに比べるとデンプンが少ないことで低カロリーであり、水溶性の食物繊維を多く含むことから、お腹によい食物と言われています。
菊芋に含まれる栄養素は?
菊芋にはどんな成分が含まれているのでしょうか。
それでは見ていきましょう。
菊芋のビタミン
菊芋に多く含まれているビタミンは、
- ナイアシン
- ビタミンC
です。
ナイアシンは糖質、脂質、タンパク質の代謝にかかわるほか、アルコールの代謝にも欠かせない成分です。
また、皮膚の健康を保ちます。
ビタミンCは、活性酸素の除去やコラーゲンを合成に必要な成分です。
フルーツに比べるとビタミンCはさほど多い量ではありませんが、菊芋3個ほどで、一食分に必要なビタミンCを半分以上摂ることができます。
その他、含まれているビタミンは、
- ビタミンE
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- 葉酸
- パントテン酸
- ビオチン
などです。
※含有量の”多い”、”少ない”は一日に必要なビタミンの摂取量を目安にご紹介しています。
菊芋のミネラル
菊芋に多く含まれているミネラルは、
- カリウム
- 亜鉛
です。
カリウムは体内の余分な塩分を排泄してくれることで、高血圧予防やむくみ予防の働きがあります。
亜鉛は妊娠中には欠かせない成分で、細胞の生成や成長を促します。
また、インスリンの合成を促進する働きがあります。
その他含まれているミネラルは
- カルシウム
- マグネシウム
- リン
- 鉄
- 銅
- マンガン
- ヨウ素
- モリブデン
などです。
※含有量の”多い”、”少ない”は一日に必要なミネラルの摂取量を目安にご紹介しています。
菊芋のその他の成分
菊芋に含まれている機能性成分は、
- イヌリン(水溶性食物繊維)
- セレン
- ポリフェノール
何と言っても「イヌリン」は注目の成分です。
イヌリンは「天然のインスリン」と呼ばれている成分です。
インスリンの分泌を促すことで、糖尿病予防などの効果が期待できます。
菊芋の効果・効能
菊芋にはどのような効果があるのでしょうか。
お腹の調子をよくする
イヌリンは水溶性食物繊維です。
大腸まで届くという特徴があり、ビフィズス菌などの善玉菌のエサとなることで腸を整える作用があります。
また、イヌリンはゲル化することで便の流れをスムーズにしてくれます。
ですから、お腹の調子を整えてくれ、便秘の防止につながります。
腸内環境を整えることは、免疫力アップやアレルギー予防などいろいろな体の機能を改善してくれますので、とてもうれしい作用です。
血糖値を下げる
イヌリンは大腸でゲル状になり、余分な糖質と結合します。
これにより、糖質の吸収を穏やかにしてくれます。
ですから、急激な血糖値の上昇を抑えてくれるんです。
また、継続することで高血糖になりにくくなると言われています。
血糖値の上昇を抑える働きがあるのが、インスリンです。
インスリンと似た作用があることにより、「天然のインスリン」と呼ばれています。
中性脂肪を下げる
イヌリンは、糖質はもちろんですが、脂質とも結合し体外へ排泄する作用があります。
ですから脂質の吸収も抑えてくれます。
また、ナイアシンが多く含まれていますので、脂質の代謝を助けてくれます。
ダイエット補助にも効果的です。
じゃがいもなどに比べても、カロリーが低いことから中性脂肪値を下げるのに適した野菜と言えます。
菊芋のカロリーと糖質は?
体によい菊芋ですが、やはりカロリーと糖質は気になりますね。
どの程度なのか見ていきましょう!
菊芋のカロリー
菊芋のカロリーは、
- 1個あたり:18kcal
※1個あたり50gで計算
です。
▶比較すると
- 菊芋(50g):18kcal
- ジャガイモ(50g):38kcal
- ご飯 1膳(150g):252kcal
菊芋のカロリーはじゃがいもの約半分と、低カロリーとなっています。
菊芋の糖質は
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菊芋の糖質は、
- 1個あたり:6.55g
※1個あたり50gで計算
です。
▶比較すると
- 菊芋(50g):6.55g
- ジャガイモ(50g):8.15g
- ご飯 1膳(150g):55.5g
糖質はじゃがいもよりはさほど低くない値でした。
菊芋の食べ方
菊芋は生でも、加熱しても食べることができます。
じゃがいもなどと同様に、皮を剥いてから使いましょう。
小さくてゴツゴツしていますので、皮がむきづらい場合は、たわしでこすっても皮と取ることができます。
さまざまなお料理で活躍します。
- サラダ(千切り)
- 炒める
- 煮る
- 揚げる
煮物では煮崩れしづらいので使いやすいですよ!
菊芋の保存方法
なんとなく常温保存ができそうな印象がありますが、常温はあまりおすすめできません。
長持ちさせる保存法もありますので、使える量以外はきちんと保存しておきましょう。
冷蔵保存
菊芋は常温では傷みやすいので、冷蔵が必要です。
土がついた状態で購入した際は、土がついたまま冷蔵庫で保存しましょう。
土を洗ってしまうと、傷みやすくなるほか、せっかくの注目成分である「イヌリン」も減少してしまうと言われています。
冷凍保存
菊芋は冷凍保存も可能です。
皮を剥いで保存用ビニール袋に入れて冷凍しましょう。
冷凍した菊芋は煮物などに使うことができます。
乾燥保存
菊芋は乾燥保存も可能です。
薄くスライスして干すことで、長期間保存が可能となります。
乾燥した菊芋は、保存用ビニール袋に入れて冷蔵庫で保存しましょう。
乾燥菊芋は、煮だすことでお茶として飲むことができます。
水で戻せば、漬物や和え物としても使用できます。
また、乾燥菊芋を粉末状にすると、いろんなものにプラスして摂ることができます。
菊芋の入手方法は!スーパー?通販?
菊芋はスーパーで購入できる地域が限られているため、身近で購入できない人は、通販を活用しましょう。
菊芋は
- 乾燥菊芋(パウダー、チップス)
- サプリメント(粉末、錠剤、カプセル)
- お茶
などを選択することができます。
パウダーは使いやすいのでとてもおすすめです。
野菜の状態で入手しにくい地域の方や、そもそも手に入らない季節は、このようなもので摂ることが可能です。
まとめ
菊芋の栄養や効果、保存、入手方法などをご紹介しました。
イヌリンは菊芋の他、ごぼうやにんにくなどにも含まれていますが、菊芋の含有量はダントツです。
わたしは、スキーの帰りに現地の直売店でよく購入しています。
味噌汁や煮物に入れると、食感も新鮮でおいしくいただけます。
野菜で購入できない方は、乾燥菊芋やサプリなども検討してみてくださいね。
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