何のお料理に合わせても相性がよいアスパラガスは、「栄養ドリンク並み」と言われるほどの栄養価が高いお野菜です。
アスパラガスには、疲労回復や生活習慣病予防などの効果が期待できます。
プリン体も含まれていることから食べ過ぎなどの注意点もありますので、気を付けてくださいね!
アスパラガスの栄養や効果、カロリー・糖質、効果的な食べ方や保存方法、注意点などについてご紹介します。
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アスパラガスの豆知識
地中海東部が原産のアスパラガスはキジカクシ科の多年草です。
和名は「オランダキジカクシ」と呼ばれており、そのほか「オランダウド」や「マツバウド」という別名もあります。
確かにウドと見た目がちょっとだけ似ているかな?と思いますが、「ウド」とは別物です。
古くは観賞用だったアスパラガスは、現在では日本各地で栽培されています。
旬は初夏ですが、ハウス栽培のものもありますで、今は一年中手に入ります。
暖かい時期には、一日2回も収穫できる成長力全開のお野菜です。
また、日光を当てずに作られてアスパラガスは、「ホワイトアスパラガス」となります。
最近では「紫色をしたアスパラガス」も登場しました。
眼にいいと言われている成分「アントシアニン」が含まれているものです。
アスパラガスに含まれる栄養素は?
アスパラには、緑色の「アスパラガス」、白色の「ホワイトアスパラガス」があります。
日光をたくさん浴びて育った緑色の「アスパラガス」の方が栄養価が高いことがわかっています。
アスパラガスのビタミン
アスパラガスに含まれているビタミンは、
- ビタミンA
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
- ビタミンC
- ビタミンE
- ビタミンK
- ナイアシン
- 葉酸
- パントテン酸
- ビオチン
などです。
この中でも「ビタミンK」、「ビタミンE」、「葉酸」が多く含まれています。
※含有量の”多い”、”少ない”は一日に必要なビタミンの摂取量を目安にご紹介しています。
アスパラガスのミネラル
アスパラガスに含まれているミネラルは、
- カリウム
- カルシウム
- マグネシウム
- リン
- 鉄
- 亜鉛
- コバルト
などです。
カリウムが若干多めです。
コバルトは造血機能に関わる成分で、腸内でビタミンB12に合成されます。
※含有量の”多い”、”少ない”は一日に必要なミネラルの摂取量を目安にご紹介しています。
アスパラガスの機能性成分
アスパラガスに含まれている機能性成分は、
- アスパラギン酸(アミノ酸)
- ルチン(ポリフェノール)
- サポニン(ポリフェノール)
- クマリン(ポリフェノール)
- グルタチオン(トリペプタイド)
- ワニリン
- クロロフィル(葉緑素)
などです。
「ルチン」はポリフェノールの一種で、血圧を下げる作用があります。
「グルタチオン」はアミノ酸が3つつながったもので、抗酸化作用があります。
「アスパラギン酸」はアミノ酸の一種で、疲労回復作用があります。
「クマリン」は、ポリフェノールの一種で香り成分です。血液をサラサラにする効果があります。
「サポニン」はポリフェノールで苦味成分です。抗酸化作用があります。
「クロロフィル(葉緑素)」は緑色の成分で殺菌効果やガン予防の効果が期待できる成分です。
アスパラガスの効果・効能
高血圧予防
「ルチン」は毛細血管を丈夫にし、血圧を下げる作用があると言われています。
「クマリン」の働きで血液の流れがスムーズになることや、抗酸化作用がある成分が多く含まれていること、「クロロフィル」の働きでコレステロール値を下げることから、動脈硬化予防などをはじめとした生活習慣病予防に役立ちます。
利尿作用と腎臓を元気に
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アスパラガスは、腎臓で尿が再吸収されることを抑えることで、尿の量を増やす働きがあります。
腎臓の機能を回復する働きと利尿作用で、尿の出が悪くなったり、膀胱炎などへの効果も期待できます。
疲労回復・スタミナをつける
「アスパラギン酸」は新陳代謝を促進し、タンパク質の合成を高める働きや乳酸を分解しエネルギーとして再生する働きがあります。
滋養強壮のドリンク剤にも使われている成分です。
また、「ワニリン」には強壮作用があります。
抗酸化作用が強い成分も多く含まれていることからも、疲労の蓄積を防ぎ体力を回復するのに役立ちます。
咳をしずめる
アスパラガスには長く続く咳を止める作用があると言われています。
ガン予防
「アスパラギン酸」は免疫力をアップし、わたしたちの細胞を正常に回復させる働きがあります。
また、「グルタチオン」や「クロロフィル」には抗ガン作用があります。
アメリカでは、癌予防や治療にアスパラガスを応用する研究が行われているとの報告もあります。
アスパラガスのカロリーと糖質
アスパラガスのカロリー
アスパラガスのカロリーは
- 100gあたり:22kcal
- 24g(1本):5kcal
です。
▶100gで比較すると
- アスパラ 約4本:22kcal
- ナス S1.5個:22kcal
- にんじん 2/3本:37kcal
- ピーマン 約4個:22kcal
- オクラ 約11本:30kcal
- きゅうり 約1本:15kcal
- りんご M半分弱:54kcal
- バナナ 1本強:86kcal
- ご飯 2/3膳:168kcal
野菜の中ではやや低めか中間くらいのカロリーです。
アスパラガスの糖質
アスパラガスの糖質は、
- 100gあたり:2.1g
- 24g(1本):0.51g
です。
▶100gで比較すると
- アスパラ 約4本:2.1g
- ナス S1.5個:2.9g
- にんじん 2/3本:6.5g
- ピーマン 約4個:2.8g
- オクラ 約11本:1.6g
- きゅうり 約1本:1.9g
- りんご M半分弱:13.1g
- バナナ 1本強:21.4g
- ご飯 2/3膳:36.8g
糖質もやや低めですが、水分量が多い野菜に比べると多くなります。
アスパラガスの効果的な食べ方は?
春アスパラは栄養満点
旬の時期に出回る春から初夏のアスパラガスは、ハウス栽培された冬のアスパラガスに比べ、「ルチン」や「βーカロテン」がとても多く含まれています。
旬の時期を逃さず食べるようにしましょう!
まっすぐなものを選ぶ
アスパラガスは、穂先に多くの栄養成分がつまっています。
ですから、
- 穂先がしっかりしまっているもの
- 茎の太さが均一で根本までピンっとまっすぐなもの、
- 切り口がみずみずしく、変色や割れがないもの
を選びましょう。
下処理で皮をむく
アスパラガスは、太いものは特に根の切り口付近の表面が硬くなっているものがあります。
加熱の際の火の通りを均一にするため、また口あたりをよくするために、切り口付近の硬い皮はピーラーで剥きましょう。
加熱しすぎはNG
アスパラガスは茹でてもさほど栄養成分は逃げない特徴がありますが、すこしでも栄養ロスを防ぐためには、
- さっと短く茹でる
- レンジでチン
がおすすめです。
アスパラガスの保存は?
アスパラガスを保存する際は「立てた状態で保存」が新鮮度を保つための鉄則です。
乾燥すると鮮度が落ちるため、下記の要領で保存してくださいね!
- ペーパタオルで包む
- ラップまたはポリ袋に包む
- 穂先を上にして立てて保存
アスパラガスの冷凍保存法
アスパラガスは冷凍保存も可能です。
使いきれないときは、なるべく新鮮なうちに冷凍しましょう。
- サッと塩茹でする
- 水気をしっかりとる
- 適当な大きさにカットする
- 冷凍保存用ポリ袋に入れる
使用する際は、解凍せずにそのまま炒めもの、スープなどの加熱料理で使うことができます。
アスパラガスの注意点
食べ過ぎると尿が?
アスパラガスを食べたあとの尿の匂いって感じたことありますか?
実は、アスパラを食べることで、イオウ含有物質が尿として排出されることで「尿に特有の匂い」がつきます。
「アスパラギン酸」の作用によるものなのですが、
いったいどのようなニオイなのか?というと、
- アスパラガスっぽい臭い
- ゆで卵っぽい臭い
などど感じ方は人それぞれです。
「アスパラガスで尿に臭いがつく!?」
ということはあまり知られていませんが、アメリカなどでは常識だそうで、以前アメリカ人の友人に教えてもらったことがあります。
その話を聞いたあとに私も確認してみました。
それまで、気にしていなかっただけで、確かに「アスパラくさい」と感じましたので、アスパラガスの成分が代謝排出されているということですね!
ただし、臭いがつくだけで体に悪いということではありませんので、心配しないでください!
プリン体に注意!
アスパラガスには「プリン体」が含まれています。
穂先は茎に比べて5倍くらいの多さで、野菜の全体の中ではプリン体含有量は多めです!
プリン体は通常は悪さをする成分ではありませんが、摂りすぎると尿酸値があがるんです。
ですから、尿酸値が高くなる痛風などがあるかた、膀胱炎や腎臓結石などの心配があるかたは摂りすぎないように注意しましょう。
まとめ
アスパラガスの栄養や効果、注意点などについてご紹介しました。
アスパラはハウス栽培はしているものの、やはり初夏には価格もさがり、甘味のある美味しいものが出回ります。
栄養価が高くなる旬の時期に美味しいアスパラガスを是非とりいれてくださいね!
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