ハウスダストアレルギー・ダニアレルギーは、鼻炎の症状が強くでるアレルギーの一つです。
家の中のダニ、ハウスダストアレルギーの対策をしない限り、一年中症状に苦しむケースもあります。
くしゃみや鼻水、咳、喘息などの症状を起こします。
ハウスダストアレルギーの症状や治療法、必ずやっておきたい対策を徹底解析します。
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ハウスダウトアレルギー・ダニアレルギーの症状
ホコリやダニによるハウスダストの吸い込みや皮膚への接触によってあらわれるアレルギーの症状には、アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎、気管支喘息などさまざまあります。
主な症状としては、
- 咳
- くしゃみ
- 目の痒み・腫れ
- 鼻水・鼻づまり
- 皮膚の湿疹・蕁麻疹
などがあげられます。
これらのアレルギー性の症状の原因の一つであるハウスダストは、わたしたちの普段の生活の中の至る所に存在していますので、 ご自分がアレルギーの方も、お子さんがアレルギーの方も、自宅でのアレルゲンへの徹底対策が必要です。
自宅のハウスダストやダニ対策の実践で、アレルギーの症状は大きく改善されますので、できることから、少しずつ実践していきましょう。
ダニとハウスダストの違い
ダニアレルギー、ハウスダストアレルギーと表現していますが、ダニとハウスダストの違いについてご説明します。
ハウスダストの約98%はダニ、残りの2%は真菌や昆虫などが含まれています。
ですから、ハウスダストとダニは厳密には異なるのですが、ハウスダストアレルギーの人のほとんどがダニアレルギーであることから、ハウスダストアレルギーの原因はほぼダニであると考えられています。
もちろん、ダニ以外のものがアレルゲンなる場合もあります。
ハウスダウトアレルギー・ダニアレルギーの治療
ハウスダストアレルギーの治療は、一般的なアレルギーと同様です。
投薬治療、もしくは免疫療法となります。
ダニアレルギーの薬
抗アレルギー作用のある薬を服用することで、アレルギー症状を緩和するものです。
ただし、これはあくまでも対症療法となりますので、ハウスダストやダニのアレルギーを治すものではありません。
ダニの舌下免疫療法
舌下免疫療法という、アレルゲンである物質を希釈したエキスを舌の下に滴下する方法があります。
この療法はダニアレルギー、ハウスダストアレルギーの治療ができます。
アレルギーは一度発症すると、治療は難しいと言われていますが、ダニとスギ花粉については、保険適応で免疫療法を行うことができます。
免疫療法は以前は注射を使うものしかありませんでしたが、現在は舌の下に薬(ダニの場合は錠剤)を毎日入れて飲み込むという、痛みを伴わずに行える治療を受けられるようになりました。
治療を始めてからは自宅でもできるので、頻繁な通院の負担が少なく実施できますが、すぐに治るわけではなく数年の治療が必要となります。
通年の鼻炎症状に悩んでいる方は、免疫療法を一度検討してみてくださいね。
ダニの舌下免疫療法の詳細についてはこちらから♪
⇒舌下免疫療法でのダニアレルギー治療の費用と効果は?副作用はある?子供は受けられるのか?
ハウスダストアレルギー・ダニアレルギーの対策
それでは、ダニの対策について確認していきましょう!
ダニ退治についてはこちらから♪
⇒秋はダニの死骸が舞う!その対策、効果ある?絶対退治法、刺されたときの対処は?
掃除全般
1.ホコリ、ダニは掃除機で吸う
フローリングの場合3日も放置すると、部屋の隅にホコリが溜まっていませんか。
カーペットや畳の場合は一か所にホコリはたまりませんが、同じことです。カーペットの毛の隙間にたくさんのホコリ、ダニが溜まっています。
掃除機は毎日をかけるのが理想ですが、忙しいのでそれはちょっと。。という人も多いですよね。
であれば、週に3回の掃除機掛けを目標としてください。
サイクロン方式の掃除機の場合は、掃除機の吸引力がおちる原因になりますので、掃除機のゴミもこまめに捨ててください。
畳やフローリングは掃除機の後に水拭きがオススメです。
テーブルや家具のホコリも掃除のノズルを変えて吸ってしまいましょう。
掃除機で吸ったあとに、ハンディモップなどでホコリを拭いてくださいね。
2.ホコリが付きやすいものは、極力置かない
ぬいぐるみやクッション、座布団など布製のものはどうしてもホコリやダニが付きやすくなります。
ソファーも拭けるタイプの人工皮革などがオススメです。
できる限り布製のものは置かないことですが、そうも言っていられませんので、その場合は次の対策をしましょう。
- 布製のものは定期的に水洗いをする。
ぬいぐるみも洗えるものはネット2重で洗濯機で洗う。 - 頻繁に水洗いできないクッションやぬいぐるみなどは、週1回以上は外でホコリをパンパンと叩く(掃除機をかける前に!)
- 布製のソファーは週1回以上は掃除機でホコリ、ダニを吸う(布団用ノズルでやると簡単)
- 長期間使用しないものは、洗濯後に圧縮袋などで密閉して保管する
3.忘れがちなものも、定期的に水洗いする
アレルギーの人がいない、通常のご家庭では頻繁には洗わないものも、定期的に水洗いしてください。
カーテンはホコリだけではなく、花粉なども付着していますので、普通のご家庭ではそれほど頻繁に洗う習慣はないかもしれませんが、期間を決めて洗濯しましょう。
洗えるものは、とにかく小まめに洗うがキホンです。
ものを購入する際は、洗えるか洗えないかもチェックしてくださいね。
寝室の掃除・布団は干すな!
寝具を干してもダニには効果なし
布団の天日干しは、フカフカになり湿気も取れますのでとても気持ちいいのですが、ダニは天日干しでは減りません。
また、布団を叩くとダニの死骸が舞うので、かえってアレルゲンを吸い込む原因となりかねません。
ダニを減らすには50℃以上で20分以上必要と言われていますので天日干しでは効果がないことは明らかです。
実はダニを死滅させるのは、熱処理以外は効果があまりないことがわかっています。
ですから一番効果的なのは、
- 布団乾燥機
- 洗濯乾燥機
この2つです。
そして、これらの処理の後は、ダニのフンや死骸を掃除機で吸い取る必要があります。
布団用のノズルが付属している掃除機か、布団専用の掃除機を使用しましょう。
使用していない布団は洗濯後、または掃除機でダニを吸い取ったあとに、そのまま押し入れやクローゼットにはしまわずに、必ず布団袋に入れて保管してください。
掃除機を見直す・フィルター機能が大事!
掃除機は、排気がクリーンなものがおすすめです。
フィルター性能が高い掃除機がいいですね
掃除機は、紙パックとサイクロン方式がありますが、サイクロン方式の場合、たまったゴミを捨てる際にホコリやダニがどうしても舞ってしまい、それを吸いこむ可能性がありますので注意が必要です。
紙パックであれば、そのままポイっとできますので、紙パックを購入する面倒さはありますが、アレルギーの方は紙パックを断然オススメします。
排気がクリーンな掃除機は、花粉や黄砂が俟っている時でも窓をあけずに掃除が可能ですので、ハウスダスト・ダニ以外のアレルゲンにも効果的です。
掃除機を購入する際は、布団用のノズルの有無もチェックしましょう。
布団用ノズルがオプションの場合は別購入が必要ですし、そもそも付いていないタイプもあります。
布団専用の掃除機を別に購入するのもいいと思います。
寝具はアレルゲンカットができるものに
寝具と寝室の掃除はなんと言っても最も大切かつ徹底して実践した際のアレルギー症状軽減の効果が高い対策です。
布団や枕にはダニやホコリが多く、大量のアレルゲンを吸い込むことで、就寝中に痒さや咳、くしゃみ、鼻の炎症が起きると熟睡できないため副腎皮質ホルモンの生成を妨げ、更にアレルギーが悪化するという、恐ろしいアレルギーの悪循環が待っています。
それを起こさないためにも、寝具の見直し、寝室の掃除は徹底してください。
1.ホコリやダニが通り抜けできないタイプのカバーを選ぶ
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寝室の家具の上にうっすらホコリがたまっていませんか?
前日掃除をしたにもかかわらず、たった一晩で寝室にはホコリが溜まります。
一番の原因は寝具からでるホコリです。
掛布団が一番ホコリが舞う原因となりますが、タオルケットや毛布もバタバタすると結構な量のホコリがでます。羽毛布団は特にホコリがすごいです。
布団の中には、大量なダニやダニの死骸が潜んでいますので、シーツや布団カバー、枕カバーはホコリやダニが通り抜けできないタイプのものを選ぶことが、一番効果的です。
普通のカバーに比べると少し高価になりますが、ホコリ・ダニガードタイプのカバーを使うと、家具の上にたまるホコリの量が本当に少なくなりますので、是非使ってほしいと思います。
2.ホコリが付着しやすい素材は選ばない
羽毛やウールはホコリがつきやすく、ダニも繁殖しやすくなりますので、できるだけ綿のタオルケットを使用しましょう。
毛布も今は肌にやさしい綿のものがあります。
直接肌につかないのであれば、ポリエステルのものも軽くて洗濯しやすいのでおすすめです。
モコモコのあったか毛のシーツはホコリが付きやすく、肌に触れると刺激がありますので、オススメできません。
3.洗える寝具を選ぶ
マットレスはさすがに無理ですが、掛布団は水洗いできるタイプがあります。
家での洗濯がきびしい場合は、今は大容量洗濯可能なコインランドリーで洗うこともできますので、自分で水洗いできる寝具はとてもオススメです。
衣服の選択
ハウスダストやダニでアトピーの症状がでる人は、衣類の素材選びが重要です。
冬は乾燥、夏は汗などによる肌への刺激は年中なくなることはありませんので、少しでもハウスダスト、ダニから体を守るために肌のバリア機能を高めることが大切です。
肌着は、基本的に綿100%のものを使用しましょう。
ただし、同じ綿であっても、ものによって肌触りがかなり異なります。
綿の中にもさまざまな素材があり、吸水性や吸湿性、肌触りが違ってきますので、実際に触ってみて柔らかく、ツルっとした感じのものを選びましょう。
また、肌着は長期間使うと、素材に小さなボソボソがでてくるものがありますので、少しでも肌に刺激を感じるようになったら、変え時です。
もったいないと感じますが、思い切って買い直ししましょう。
現在は夏も冬もポリエステル素材の肌着が主流ですので、”速乾で涼しくさわやか”、”暖かく肌ざわりがよい”などのフレーズに負けずに、パジャマなども含め、直接肌に触れるものは綿100%を選びましょう。
ちなみに、昔はめずらしかったのですが、タイツも綿100%のものが選べるようになりました。
ナイロン製に比べると少し毛玉はできやすいのですが、チクチクせずとても快適な履き心地です。
寒いからと言って毛のタイツはチクチクがすごいので避けるようにしましょう。
どうしても毛のタイツを履きたい場合は、下に綿(なければナイロン製)のタイツを履きます。その上にチクチクタイツを重ね履きすると、かなり刺激が軽減されますよ。
入浴後の注意
入浴後から就寝まではホコリやダニを避けることが大切です。
掃除はもちろん、服の出し入れなど、ホコリが付く可能性があることをすることは絶対に避けましょう。
肌に着いたアレルゲンでアレルギーの症状がでて眠れなくなる可能性があります。
外泊のときのダニ対策
家でいくらホコリ、ダニ対策を徹底していても、外泊の時はどうしても自宅よりホコリやダニが多い環境に直面します。
ホテルや宿自体はキレイな印象があっても、いざ寝具を比べてみると、家で使用しているものよりはやはりホコリの量が多いと感じてしまいます。
アレルギーがない人でもホコリっぽいと思う環境で、アレルギーの人は症状悪化はまぬがれないかもしれませんが、できる対策はしていきましょう。
1.ホコリ・ダニガードカバーがあれば持参すること
可能であれば、シーツ、布団カバー、枕カバーを持参したいところですが、親戚の家ならともかくホテルや宿に持っていってカバーを変えるのはちょっと。。という人は“枕カバー”だけでも持参しましょう。
顔が当たる部分だけでも、ホコリやダニがガードできれば顔を横に向けたときに吸い込む量も変わりますし、顔の痒さも軽減します。
アレルギー性鼻炎やアレルギー性喘息の人、アトピー性皮膚炎の人も、枕カバーがあるだけでもかなりラクになりますし、寝つきもよくなります。
2.普段の生活と装備を変えないこと
いつも使っている下着やパジャマ、タオル、保湿剤、石けん、シャンプー、コンディショナーなどは全て自分のものを持参しましょう。
宿の浴衣はもちろんキレイではありますが、なんの洗剤で洗っているかわかりません。
宿に常備してある、石けん類を使用してアトピーが悪化するのは当たり前です。
保湿剤や化粧品も、肌に合わない可能性がありますので、自分のものを使うことが快適な旅行を楽しむ秘訣です。
アトピーの人は特にですが、普段使っているものを少し変えるだけでアトピーの症状が悪化したり、これを使っても大丈夫かなと気にすること自体がストレスになる可能性があります。
普段使いのものを持参していれば、それだけでも安心感から、心のストレスが軽減されます。
準備は面倒ですが、旅行用の小さなボトルやケースに詰め替えれば、さほど荷物にはなりませんので、是非徹底してください。
まとめ
ハウスダスト、ダニから体を守るためには、徹底的な掃除と水洗いが大切なこと、そして肌を守ることも大切です。
掃除機を買い替えるなどはハードルも高く、全てを実践することは大変ですが、少しでも症状がよくなるようにできることから始めてほしいです。
ダニの舌下免疫療法の詳細についてはこちらから♪
⇒舌下免疫療法でのダニアレルギー治療の費用と効果は?副作用はある?子供は受けられるのか?
ダニ退治についてはこちらから♪
⇒秋はダニの死骸が舞う!その対策、効果ある?絶対退治法、刺されたときの対処は?
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