「じゃがいもを食べると、かゆくなる、お腹をこわす」
「じゃがいもの下処理をしていると手が痒くなる」
なんて人は、じゃがいもアレルギーの可能性があります。
じゃがいもは、アレルゲンタンパク質が含まれていますので、アレルギーの原因となる可能性があるお野菜なんです。
でも、もしかするとじゃがいも自体が原因ではなく、よもぎやイネ科の花粉症のせいかもしれません。
じゃがいもアレルギーの原因、症状、アレルギー検査、片栗粉などの除去対象食品についてご紹介します。
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じゃがいもアレルギーの原因
じゃがいもを食べてでるアレルギー症状の原因は、
- じゃがいものたんぱく質「パタチン」がアレルゲン
- 花粉による交差性
が考えられます。
パタチンによる食物アレルギー
パタチンはじゃがいもに含まれているたんぱく成分で、この物質がアレルゲンとなっている場合に食物アレルギーの症状があらわれます。
花粉症が原因
じゃがいもはある種類の花粉と交差抗原性があります。
交差抗原性とは、花粉のアレルゲンとなるたんぱく成分とじゃがいものたんぱく成分の構造が似ているために、免疫が間違ってじゃがいもに対しても過剰反応を起こしてしまうことです。
下記の花粉には、じゃがいもと交差性があると言われています。
- ヨモギ花粉
- イネ科植物の花粉
よもぎ花粉の飛散時期は、8月~11月頃、イネ科は5月~9月頃が飛散が多い時期となります。
この時期に花粉症の症状があらわれる人の中には、じゃがいもに対してもアレルギー反応がでるケースがあります。
※これらの花粉症であっても、すべての人にアレルギー症状がでるとは限りません。
じゃがいもアレルギーの症状
じゃがいものを食べたときにおきる主な症状は、
- 口の中がかゆくなる、痛い、イガイガする
- 唇、目、口のまわりが腫れる、赤くなる、かゆみ
- 咳、喉のイガイガ
- くしゃみ
- 鼻水、鼻づまり
- 胃痛や腹痛、嘔吐、下痢
などです。
じゃがいものタンパク質が原因の場合は、通常の食物アレルギーですので、呼吸器系の症状があらわれたり、気分が悪くなった場合は、すぐに医師にかかる必要があります。
花粉が原因のアレルギーは「口腔アレルギー症候群」の「花粉ー植物症候群」と呼ばれるもので、主に口の中や口のまわりの症状がでます。
消化酵素に弱いケースが多く、胃やお腹の症状はあまりでないのが特徴です。
アレルギー症状のでかたは、体調などにより強くでる場合もありますので、体調に異変を感じたら、すぐに食べることをやめる、病院へ行くなどの対策をしましょう。
食物アレルギーが重篤な場合のアナフィラキシーについてはこちらから♪
⇒アナフィラキシーの症状とは?エピペンが必要?起きたときの対応、処置は時間が勝負!!
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じゃがいもアレルギーの検査
じゃがいものアレルギー検査は、血液検査で行うことができます。
特異的IgE抗体検査というもので、じゃがいもに対するアレルギー抗体がどの程度あるかを調べることができます。
また、花粉症が原因の場合は、じゃがいもの抗体検査では陰性の結果がでる場合もあります。
よもぎやイネ科の花粉など、疑わしいものも一緒に検査することをおすすめします。
検査項目は病院の先生と相談してくださいね!
交差性がある花粉の検査項目
- ヨモギ
▶イネ科花粉
- イネ科マルチ
- ハルガヤ
- ギョウギシバ
- カモガヤ
- ヒロハウシノケグサ
- ホソムギ
- オオアワガエリ
- アシ
- ナガハグサ
- コヌカグサ(属)
- セイバンモロコシ
- 小麦(属)
- オオスズメノテッポウ
- スズメノヒエ(属)
イネ科マルチは、イネ科のアレルギーになるやすい花粉が5つ含まれているものです。
アレルギー検査の詳細についてはこちらから♪
⇒アレルギー検査にかかる費用とアレルギー検査項目のすべて
じゃがいもアレルギーは治る?
食物アレルギーは一度発症してしまうと、治すのは難しいと言われています。
赤ちゃんの頃に発症した場合は、小学生になる頃までに治癒するケースもあります。
赤ちゃんは消化器官が未発達なため、アレルギーがでていしまっている場合があるんです。
ですが、大人になってから発症した場合は治すのではなく、
- アレルゲンを避ける
- 薬で緩和する
などの対策が一般的となります。
食物アレルギーの治療は、基本的には除去食となりますが、薬としては抗ヒスタミン薬などの飲み薬や、ステロイド外用薬などの塗り薬が処方されます。
じゃがいもアレルギーの注意点
片栗粉は除去対象?
じゃがいもアレルギーの場合、除去食の対象となるのは、
- じゃがいも
- 片栗粉
- でんぷん(じゃがいも由来の場合)
などです。
▶片栗粉
片栗粉はじゃがいもからできていますので、除去対象です。
つなぎに使われている程度の場合は、人によって症状がでないケースもありますが、少量でも症状がでるような場合は、外食時なども含めて十分に注意してください。
▶でんぷん
でんぷんの原材料は穀物やイモ、豆など多岐にわたっていますが、加工食品におけるアレルギー表示でじゃがいもの表示は義務化されていません。
ですから、小麦が使用されている場合は、小麦由来である旨の表示がありますが、それ以外は単に「でんぷん」と記載されていると思ってください。
▶さつまいも、サトイモ
サツマイモや里芋などのお芋と、じゃがいもの交差性ははっきりわかっていないため、除去対象にはしないケースが多いと思います。
ただし、食べてみて調子が悪い場合は、すぐに摂取を中止しましょう。
加熱してもNG
じゃがいものタンパク質は熱に強いため、加熱してもアレルゲン性は低下しません。
加熱料理であっても除去対象としましょう。
調理時にも注意
お料理の際にじゃがいもに触れてしまっても、アレルギー症状がおきる可能性があります。
基本的にはじゃがいもを扱わないことが大切ですが、どうしても触る際は、ビニール手袋などで皮膚をガードしましょう。
まとめ
じゃがいもアレルギーの原因や症状、注意点などについてご紹介しました。
片栗粉はお料理に多く使われている食品ですので、外食時には入っているか判別するのは難しくなります。
少量でもアレルギー反応がでる方は注意してください。
食物アレルギーは主に経皮感作が原因だと言われています。
わたしの場合、指アトピーが酷くなってから、以前はよくむいていたオレンジやグレープフルーツなども食べられなくなりました。
年々食べられないものが増えてきていますので、現在はお料理のときはビニール手袋着用を徹底しています。
アレルギー体質の人は皮膚のバリア機能が低下している人が多いため、食品にさわるときは普段から注意が必要です。
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