「アトピーは紫雲膏でよくなる?!」
結構前からそんな話をよく聞きます。
アトピーの人にとって、これが効く!と言われれば試してみたくなる気持ちはありますが、その一方悪化したらどうしよう。。という思いも同時にある人が多いのではないでしょうか。
アトピーで病院の処方薬を使用している人は、クリームや保湿剤ならまだしも、薬と名のつくものを勝手に使うことには抵抗がある人もいます。
紫雲膏は外傷などに使用する塗り薬ですが、本当にアトピーに効果があるのでしょうか。
紫雲膏の特徴とアトピーに本当によいのか、またアトピーの人が使ったときの副作用についてご紹介します。
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紫雲膏はどんな薬?効果は?
紫雲膏は、シコン(紫根)やトウキ(当帰)などから作られている漢方薬の軟膏剤のことで、江戸時代に作られ長きにわたり外傷などに使用されている有名な薬です。
また、紫雲膏は医薬品または、第二類医薬品として分類されます。
紫雲膏の成分
主な成分は、
- シコン(紫根)
- トウキ(当帰)
- ゴマ油(胡麻油)
- トンシ(豚脂)
- ミツロウ(黄蝋)or サラシミツロウ(白蝋)
が含まれています。
シコンは炎症を抑える働きがあり、トウキには鎮痛の働きがあるとされています。
紫雲膏の効果
主な効果は、
- やけど
- 痔
- 疼痛
- 肛門裂傷
- しもやけ
- ひび
- あかぎれ
- 魚の目
- あせも
- ただれ
- 外傷
- 湿疹
- 皮膚炎
などがあげられます。
塗った際の刺激が少ない軟膏で、含まれている成分には解毒や抗菌作用、抗炎症作用、保湿作用などがあります。
紫雲膏はアトピーに効く?
上記でご紹介した効果からすると、湿疹や皮膚炎、ひび、あかぎれなどへの効果から、皮膚の状態を整える、治すといった部分がアトピーに効きそうです。
紫雲膏の説明書には、
- 皮膚の再生の促進
- 皮膚を整える
- 炎症をしずめる
などの記載があります。
では、実際にアトピーに塗ってみるとどうなるのでしょうか。
実際にアトピーに塗ってみたら!
顔や体にアトピーがある部分に塗ってみたわたしの感想です。
- 塗っても患部はしみない
- ステロイドのように即効性はない
- 軽い炎症がある部分、アトピーが治りかけている部分には効果的
- 皮膚のカサカサが改善する
- アトピーの強い炎症部分はかゆみが強くなる
という感じでした。
初日は寝る前に塗ったのですが、翌朝「お~、少しよくなってる」的なステロイド軟膏を塗ったときのような症状の劇的な改善はありません。
まぁ、ステロイドの治りの早さは怖いものがありますし、副作用もわかっていますので、紫雲膏がそこまで強い作用の薬ではないことに逆に安心しました。
そして症状が軽い顔アトピー(塗った日はアトピーによる赤みとカサカサが少しでている程度)は数日塗っているうちに徐々に炎症が治まる感じがありました。
一方、体アトピーの掻き壊している部分にはまず塗りづらいという点と、塗ってからかゆくなる点でちょっときびしいかな。。と思いました。
これらの使用した感想をふまえて紫雲膏の詳細について調べたところ、皮膚の状態が酷く浸出液などでドロドロ、ジュクジュクしているときは、水分があるためやはり塗りづらいようです。
そして、ひどいアトピー症状には、紫雲膏は使用されないとのことでした。
結論としては、軽い症状のアトピーには効果的ということですね!
紫雲膏の使用感は
塗り心地
かなりベタベタしています。
ワセリンと同じくらいでしょうか。
あまり広い範囲に塗ると洗い流せないのでは。。と不安が残るくらいでした。
香り
油くさいような不思議な香りがします。
普段から香料が入っていないものばかりを使用している私にとっては、きびしいにおいでした。
苦手な人もいるかもしれません。
人によっては使用できるか!?のポイントになるかもしれません。
紫雲膏でアトピーが悪化する?
紫雲膏を使用しておきる可能性がある副作用は、
- かゆみ
- 発疹
などです。
一般的には起こりにくい副作用のようです。
紫雲膏は、患部を温めて血行をよくする作用があります。
アトピーの人はお風呂の温度などにも注意が必要であり、患部を温めすぎるとかゆみが増しますね。
ですらか、わたしの体験談でもわかるとおり、皮膚の状態が悪すぎる部分には向いていないと言えるでしょう。
また、紫雲膏に含まれている成分自体にアレルギーがある人は、もちろんアトピーの症状が悪化する可能性があります。
アトピーの人は皮膚のバリア機能が低下していることから、食物アレルギーや接触性皮膚炎などをおこしやすい体質と言えますので、症状が軽いところに塗っても湿疹やかゆみが悪化するようであれば、そもそも紫雲膏が体に合っていないケースもあります。
顔にぬっても平気?塗り方を紹介
紫雲膏は顔にも使用することができます。
結構なベトベト度合なので、少量を指または手にとり、患部に薄くのばすように塗ります。
皮膚にすりこむ必要はありません。
温度によって硬さが変わりますので、温かい部屋で使用した方がのびもよく塗りやすいでしょう。
紫雲膏自体に色がついていますので、衣類への移りが心配な場合は塗ったあとにガーゼをあてるか、ガーゼに塗布してから、患部に貼るようにしまよう。
1日数回使用可能です。
紫雲膏を塗る際の注意点
服に色移りする可能性がある
あざやかな赤紫色の軟膏が、衣類に色移りします。
パジャマや家着ならいいのですが、外出時には向いていません。
ガーゼなどでガードした状態でもお出かけできるなら昼間も使用できるかもです。
香りがまわりに広がる
実際に塗った感想でもご紹介しましたが、独特な香りが強いため、まわりの人も気付く可能性があります。
気になるようであれば、外出時は避けましょう。
紫外線にあたるな
紫雲膏には油が含まれていますので、顔などに塗った状態で屋外で日にあたると、日焼けしてしまいます。
市販の紫雲膏をご紹介
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紫雲膏は保険適用はありませんので、病院では処方してもらえません。
ドラッグストアやネットなどでの購入となります。
紫雲膏はいろいろな製薬会社などから販売されています。
違いは容量と、各成分の配分量です。
各成分の配合具合で、硬さや香りの強さなど使用感に違いがあります。
あとは価格やタイプ(チューブまたはボトルなど)で選ぶのがいいと思います。
紫雲膏(松浦漢方)

販売元:松浦漢方
成分:トウキ(0.08g)、ミツロウ(0.30g)、シコン(0.12g)、豚脂(0.03g)、ゴマ油(1.00g)
容量:20g/ 500g
紫雲膏(山本漢方)

販売元:山本漢方
成分:トウキ(100g)、シコン(100g)、ゴマ油(1,000g)、ミツロウ(380g)、豚脂(25g)
容量:20g/ 50g
紫雲膏(小太郎漢方製薬)

販売元:小太郎漢方製薬
成分:トウキ(100g)、シコン(100g)、ゴマ油(1,000g)、ミツロウ(380g )、豚脂(25g)
容量:20g/ 500g
紫雲膏チューブ

販売元:アルフレッサファーマ
成分:シコン(2.15g)、トウキ(1.43g)、トン脂(0.54g)、ミツロウ(5.37g)、ゴマ油(17.91g)
容量:20g
ウチダの紫雲膏

販売元:和漢薬ウチダ
成分:ゴマ油(1000g)、トウキ(100g)、シコン(100g)、ミツロウ(380g)、豚脂(25g)
容量:50g/ 500g
クラシエ紫雲膏

販売元:クラシエ
成分:シコン(10.74g)、トウキ(7.16g)、ゴマ油(89.53g)、ミツロウ(26.86g)、トン脂(2.69g)
容量:14g/ 30g
アピトベール

販売元:小林製薬
成分:シコン(6.2g)、トウキ(6.2g)、ミツロウ(23.7g)、ゴマ油(62.3g)、豚脂(1.6g)
容量:20g
まとめ
紫雲膏はアトピーに効果があるのか?
- 乾燥を伴う軽いアトピー症状には効く
- 掻き壊しているアトピーは悪化する可能性がある
ということです。
どんな薬でも、人によって効果があるもの、あまり効かないものがあります。
実際に塗ってみて、もし皮膚の症状が悪化したらすぐに使用を中止してくださいね。
使用する際の注意点にも十分気を付けてください!
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