春が旬のたけのこ(筍)は、実は注意して食べないとアレルギー症状や、アレルギーと似た症状を起こす可能性がある食べ物なんです!
筍を食べたら蕁麻疹や湿疹などを起こすような場合は、たけのこ自体にアレルギーがある場合もありますが、仮性アレルゲンによる発赤の場合もあります。
お腹を壊してしまうような場合も、アレルギーではなく食べ過ぎによる食物繊維の摂りすぎ!というケースもあるんです。
あく抜きがきちんとできていないと、ニキビや吹き出物がでたりもします。
これらの症状はアレルギー症状と似ている場合もあるため、何が原因なのか判断しにくいのですが、症状を抑えるまたは避けるためには、原因をちゃんと把握する必要があります。
たけのこアレルギーだった場合は、アレルギー検査が必要になります。
たけのこアレルギーの原因、症状、検査、対処法、注意点についてご紹介します。
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たけのこアレルギーの原因は?
筍を食べてあらわれる症状には、たけのこのアレルギーの場合と、実はアレルギーではない場合があります。
それぞれについて見ていきましょう!
筍のタンパク質がアレルゲン
たけのこには、アレルゲンとなるタンパク質が含まれていますので、筍自体の食物アレルギーである可能性があります。
仮性アレルゲン
たけのこには、「アセチルコリン」という神経伝達物質が含まれています。
このアセチルコリンは仮性アレルゲンと呼ばれるものの一つで、体が過剰に反応することで、アレルギーの様な症状がでる場合があるんです。
アセチルコリンを摂ることで、副交感神経が刺激されるため、血管が拡張したり、気管支が収縮したりします。
この作用により、
- 喘息
- 目や顔、皮膚が赤くなる
- 喉のイガイガや口の中のかゆみ、痛み
など、アレルギーととても似た症状が起きるケースがあります。
特にアセチルコリンは口腔アレルギー症候群に似た症状がでると言われています。
体調がすぐれない時や、幼少期や高齢者はでやすい傾向があります。
仮性アレルゲンが原因の場合は、あくまでも免疫系とは別の症状となりますので、厳密にはアレルギー症状ではありません。
アク抜きが不十分
筍に含まれる灰汁(アク)の正体は「ホモゲンチジン酸」や「シュウ酸」です。
実はこのアクがきちんとぬけていないと、ニキビや吹き出物がでたり、肌荒れを起こしたりする場合があります。
食べ過ぎ
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たけのこはとても食物繊維が多く含まれている野菜です。
もちろん食物繊維が多いことはお腹にとって嬉しいことなのですが、不溶性食物繊維が多いたけのこの場合、たくさん食べてしまうと、胃腸に負担がかかり体調を崩すことがあります。
主な症状は、
- 胃のムカムカ
- 吐き気
- 腹痛
- 下痢
などです。
また、上記の仮性アレルゲンやアクなどが含まれているのが原因で、少量では大丈夫なのに、食べ過ぎてしまうと不調を起こす可能性もあります。
たけのこアレルギーの症状は?
たけのこ自体が原因で起きるアレルギーの主な症状は、
- 喉のイガイガ、口の中の違和感、痛み
- 口の周りや目の腫れ、赤み
- 皮膚のかゆみ、湿疹、蕁麻疹
- 吐き気、胃痛
- 腹痛・下痢
- 喘鳴、喘息
- 鼻水・くしゃみ
など食物アレルギーの症状が起きます。
食物アレルギーは、症状が強くでた際には、呼吸困難や意識障害などをおこすケースもありますので、十分に注意が必要です。
※仮性アレルゲンが原因の場合ととてもよく似ていますよね。
実際には見分けがつかない可能性が高いと思います。
免疫系のアレルギーの場合は、血液検査で確認することができます。
たけのこアレルギーは検査できるの?
たけのこのアレルギー検査は、採血によって行う特異的IgE抗体検査で行うことができます。
検査はアレルギー科、内科、小児科、皮膚科、耳鼻科などでできますので、事前に検査が可能か確認しましょう。
また、症状がでているのにもかかわらず、この血液検査で「たけのこの項目」に対して抗体値が低かった(陰性)場合は、仮性アレルゲンやアクが原因の可能性が高くなります。
たけのこアレルギーの治療・対処
たけのこアレルギーの対策は、基本的には、たけのこを除去することとなります。
食物アレルギーは、幼少期に発症した場合は大人になるにつれて治るケースもありますが、大人になってから発症した場合は、治癒するのは難しいと言われています。
また、治療については治す治療ではなく、症状をおさえる治療となります。
症状に合わせて、ステロイドなどの塗り薬、抗アレルギー薬などの飲み薬が処方されます。
たけのこを食べるときの注意点
仮性アレルゲンに気を付ける
たけのこに含まれている「アセチルコリン」は、下記の食べ物にも含まれています。
- タケノコ
- トマト
- ナス
- ピーナッツ
- そば
- ヤマイモ
- サトイモ
- マツタケ
これらの食べ物を食べて、アレルギーの様な症状がでたことがある人、また体調が悪いときには症状がでやすくなる傾向がありますので、注意しましょう。
アク抜き
灰汁抜きはとても面倒ではありますが、アクが残っていると、肌トラブルの原因となる可能性がありますので、きちんとあく抜きをしましょう。
どうしても面倒な方は、栄養素の含有量は少なくなりますが、水煮などのアク抜き加工がしてあるもの選びましょう。
食べ過ぎ注意
食べ過ぎることによる消化不良に注意してください。
どの程度なら食べていいの?という点については、胃の強さや体調によって適量は異なります。
基本的にはおかずとして少量であれば、問題ないと思います。
子どもは食べてもよい?
筍自体にアレルギーがなければ、お子さんでもたけのこは食べることができますが、食物繊維が多いことから食べ過ぎると消化不良を起こしやすくなります。
また、仮性アレルゲンも含まれていますので、アレルギー体質のお子さんには量を注意して様子を見ながら始めるようにしましょう。
赤ちゃんはいつから?
赤ちゃんには、生後8か月頃の離乳食中期を目安に始めてもいいと言われています。
ただし、上でもご紹介しているように、繊維が多い野菜ですので、新鮮で柔らかい部分を選ぶようにしましょう。
また、あく抜きもきちんとした上で、すりおろすなどの処理が必要となります。
まとめ
たけのこアレルギーについてご紹介しました。
たけのこ自体にアレルギーがない人でも、症状がでるケースがありますので、なんらかの症状がでた場合は、原因を確定するためにアレルギー検査をすることをおすすめします。
食物アレルギーは、アレルゲンを避けることが大切となります。
体調を維持するためにも、ご自分のアレルゲンを把握するようにしましょう。
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