茄子を食べると、
「口の中がイガイガ、ピリピリする。お腹をこわす」
という人は、なすアレルギーかもしれません。
ただし、茄子はヒスタミンやアセチルコリンなどの仮性アレルゲンが含まれている野菜ですので、食物アレルギーではなくても、アレルギーのような症状がおきることがあるんです。
そして、単なる食べ過ぎで冷えている可能性もあります!
茄子アレルギーの原因と症状、アレルギー検査、対策についてご紹介します。
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なすアレルギー(茄子アレルギー)の原因
なすアレルギー(茄子アレルギー)の原因として考えられるのは、
- ナスのタンパク質による食物アレルギー
- 仮性アレルゲンが原因でアレルギー様症状がでている
- ナス本来の体を冷やす効果でお腹をこわす
などが考えられます。
1は免疫系をかえした食物アレルギーですが、2と3は食物アレルギーとは異なります。
なすの食物アレルギー
ナスに含まれるタンパク質がアレルゲンとなっておきる、食物アレルギーの一種です。
ヒスタミンなどの仮性アレルゲン
ナスには、
- ヒスタミン
- アセチルコリン
- チラミン
などの仮性アレルゲンが含まれています。
仮性アレルゲンとは、実際にアレルギーがない人であってもその成分をとることで、アレルギーの様な症状を起こす原因となるものです。
体を冷やす
ナスは「カリウム」や「プロテアーゼインヒビター」の働きで、体を冷やす作用があります。
夏の暑い時期には、クールダウンとしてうれしい食材ですが、食べ過ぎなどで体が冷えることで、お腹の症状がでる場合があります。
なすアレルギーの症状
ナスの食物アレルギーの場合
食物アレルギーによって起きる症状は、
- 口の中の腫れ、かゆみ、違和感、ピリピリ
- 喉のイガイガ感
- くしゃみ、鼻水、鼻づまり
- 湿疹・じんましん
- 咳
- 喘息・息苦しさ・呼吸困難
- 嘔吐、吐き気
- 下痢、腹痛、胃痛
- 頭痛
- めまい、意識障害
などがあげられます。
症状が強いときには、アナフィラキシーを起こす可能性もありますので、具合が急激に悪くなった際には病院にすぐに行きましょう。
アナフィラキシーの詳細についてはこちらから
⇒アナフィラキシーの症状とは?エピペンが必要?起きたときの対応、処置は時間が勝負!!
仮性アレルゲンが原因の場合
「ヒスタミン」が原因の場合は、血管を拡張させる作用があることから、
- むくみ
- じんましん
- 気管支の症状
- 発赤
などの症状がおきます。
「アセチルコリン」が原因の場合は、血管の拡張、気管支の収縮により
- 発赤
- 喘息
- 口の中の違和感、かゆみ、腫れ
などの症状がおきます。
アセチルコリンの場合は、口の中やまわりに症状がでる「口腔アレルギー症候群」と同様の症状も起きると言われています。
口腔アレルギーは花粉症が原因で野菜に対して起きるアレルギーの1つでもあります。
「チラミン」が原因の場合は、血管収縮作用があることからその後の血管拡張の反動で症状がおきます。
- 頭痛
- 動悸
- 発汗
- 吐き気
- 嘔吐
- 顔が赤くなる
などがあげられます。
体の冷えによる症状
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ナスの体を冷やす作用で起きる症状としては、
- 腹痛
- 下痢
などがあげられます。
暑い季節であっても、冷えた部屋で冷えたナスをたくさん摂ることは注意が必要です。
なすアレルギーの検査
なすアレルギーの検査は、残念ながら即時型アレルギーをチェックする検査項目(特異的IgE抗体検査)にありません。
即時型アレルギー用の血液検査ができませんので、同じナス科の野菜やウリ科のメロンなどでチェックする病院もあるようです。
パッチテストなどでの検査をしてくれる可能性もありますので、一度医師に相談してみるのがよいでしょう。
アレルギー検査の詳細についてはこちらから♪
⇒アレルギー検査にかかる費用とアレルギー検査項目のすべて
また、遅延型フードアレルギーの検査(IgG抗体検査)では「ナス」の検査項目があるのですが、IgG検査は実際に陽性反応がでてもアレルギーであるとは限らないと言われています。
どうしても受けてみたい人は、その点も考慮して決めてくださいね。
IgG検査についてはこちらから♪
⇒遅延型アレルギーの症状と検査方法は?IgG抗体検査の信憑性について!
なすアレルギーは治る?治療と対策について
ナスアレルギーの場合
ナスの食物アレルギーの場合は、一度発症すると治すことは極めて難しくなり、茄子を除去食とすることが必要となります。
また、加熱することでアレルギー性が低下するタンパク質もありますので、加熱した際はどうなのか?食べられるのかを確認することも大切です。
対症療法として、アレルギー症状を抑えるために、ヒスタミン剤などの飲み薬やステロイド剤などの塗り薬が処方されます。
仮性アレルゲンが原因の場合
仮性アレルゲンのよる症状の場合は、対象となる食材の鮮度や調理法、食べる量、体調などによって症状がでない場合もあります。
加熱することで成分が弱まるものもありますが、ヒスタミンなどは加熱に強い特徴があるため、加熱すれば大丈夫であるとは一概には言えません。
何の成分に対してアレルギー様症状がでているかで対処が変わってきますので、食べられる調理法などを自分で確認することが大切です。
- 一度に大量に食べないこと
- 加熱した場合は大丈夫なケースもあり
- 新鮮なものを食べること
- 体調が悪いときは食べないこと
など、食べたときの体調に気を付けてチェックしましょう。
まとめ
なすアレルギーについてご紹介しました。
「なすアレルギーで喉や舌がピリピリする」
とよく聞くのですが、実際は食物アレルギーではなく仮性アレルゲンが原因のケースが多いようです。
まずは加熱したときに症状がでないかをチェックするのがいいでしょう。
茄子には毒性があるソラニンも含まれているものがあるため、気になる方はあく抜き、加熱を徹底するのがよさそうです。
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