冬に旬をむかえるいちごは、ケーキやスイーツにも多く使われている果物です。
いちごを食べると口の中が痛い!胃痛がおきる!蕁麻疹がでる!なんて人は、いちごアレルギーの可能性があります。
いちごなどの果物アレルギーは口の中の症状や胃腸系の症状がでる場合があります。
また、ある花粉症の人は注意しなければならない、アレルギーの一つなんです。
いちごアレルギーの症状や花粉症との関係、対策についてご紹介します。
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いちごアレルギーの症状とは?
いちごを食べて起きるアレルギーの主な症状は、
- 口の中のイガイガや腫れ、違和感
- 喉の違和感
- 蕁麻疹
- 吐き気、嘔吐
- 胃痛
- 腹痛、下痢
などです。
イチゴなどの果物による食物アレルギーは、食べてすぐに症状があらわれる「即時型アレルギー」と口の中の症状がでる「口腔アレルギー症候群」の2種類にわけられます。
食物アレルギーは症状が重くなると、呼吸困難やアナフィラキシーを起こす可能性もありますので、そのような症状がでたときは、すぐに病院に行くようにしましょう。
アナフィラキシーについてはこちらから♪
⇒アナフィラキシーの症状とは?エピペンが必要?起きたときの対応、処置は時間が勝負!!
即時型アレルギー
果物の即時型は4歳~19歳までの若い年齢に多くみられ、アレルゲンを胃腸で分解することができないことから、蕁麻疹などの全身の症状を起こすケースがあります。
口腔アレルギー症候群
口腔アレルギーは、口の中や唇、顔、喉などの、口の周りにアレルゲンが触れることで起きる症状で、このタイプのアレルギーは子供だけではなく大人にも多くみられます。
花粉症が原因でおきるいちごなどの果物アレルギーは、口腔アレルギーの症状がでることが多いのが特徴です。
ただし、口腔アレルギー自体は、花粉症のみが原因となるわけではありません。
大人のいちごアレルギーは花粉症が原因かも!交差抗原性がある
実はシラカンバやハンノキ花粉にアレルギーがある人は、いちごにもアレルギー反応を起こす場合があります。
これは、花粉と果物がもつタンパク質の構造が似ていることから、花粉によって感作された状態で果物を食べるとアレルギー症状がおきてしまいます。
このような似た構造のタンパク質を持つものを交差抗原性があると言います。
シラカンバやハンノキ花粉と交差抗原性があるものは、バラ科の食物です。
バラ科の主な食物は、
- りんご
- モモ
- さくらんぼ
- いちご
- 梨
- 洋ナシ
- 梅
- びわ
- 杏
- アーモンド
などがあげられます。
いちごにアレルギーがある人は、これらのバラ科の食物にも注意が必要となってきます。
仮性アレルゲンの可能性
いちごアレルギーかな?と思っていたけど、実は違ったという場合もあります。
その原因となるのは、仮性アレルゲンというもので、アレルギーの様な症状を起こさせる物質です。
いちごには仮性アレルゲンとなる「サリチル酸化合物」が含まれているため、この物質が反応して食べた際に口の中や口のまわりなどが腫れるような場合もあります。
いちごアレルギーの検査をしても陰性だった場合は、この物質が原因かもしれません。
いずれにせよ、いちごは食べないようにするのがいいでしょう。
いちごアレルギーの検査
いちごアレルギーはIgE抗体を確認する血液検査で確認することができます。
血液検査では、検査項目を選択することもできますので、いちごアレルギーの検査をする際は、同じバラ科の果物やハンノキ、シラカンバ花粉の検査も一緒に受けることをおすすめします。
検査項目については、医師と相談して決めましょう。
また、アレルギー検査は、アレルギー科、皮膚科、耳鼻科などで行っています。
内科や小児科でも受けることができるところもありますので、事前に検査をしてもらえるか確認をとるようにしましょう。
いちごアレルギーの対策と治し方は?
いちごアレルギーは治らない
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食物アレルギーは基本的には一度発症すると治らないと言われています。
食物の種類によっては、赤ちゃんの頃に発症した場合は、年齢とともに胃腸の機能が向上し自然と治るケースもありますが、大人になってから発症したものは根治は難しくなります。
幼児期に発症した場合は、医師と相談してタイミングをみて再検査で確認するのがいいでしょう。
また、少しずつ摂ることでアレルギーを治すという経口免疫療法(減感作療法)という治療もありますが、現在果物は治療の対象とはなっていません。
ということで、基本的な対策としては「いちごを除去する」こととなります。
減感作療法の詳細についてはこちらから♪
⇒食物アレルギーの経口免疫療法は危険!卵や牛乳、小麦で実施も!保険適応は?
加熱により低アレルゲン化
果物アレルギーは一般的に、加熱することで低アレルゲン化すると言われています。
ですから、生のいちごでは症状がでていても、ジャムなどに加工されたものは大丈夫な場合もあります。
自分が食べることができる範囲を把握することが大切です。
薬で症状をおさえる
食物アレルギーは根治が難しいですので、薬と言ってもあくまでも症状を抑えるための対症療法となります。
ですから、基本はアレルゲンを避けることが必要となります。
アレルギー症状がでてしまった際には、症状に対して合った薬が処方されます。
湿疹や皮膚の腫れなどであればステロイドなどの「塗り薬」を、蕁麻疹などであればアレルギー反応を抑えるための抗ヒスタミン薬などの「飲み薬」が処方されます。
アレルギーの薬についてはこちらから♪
⇒ アレルギーに効く「飲み薬」の種類と副作用
赤ちゃんのいちごアレルギー
赤ちゃんの離乳食として”いちご”は、生後5~6か月頃には始めてもよいとされています。
いちごは、消化もよく離乳食には適していると言われています。
ただし、他の食物にアレルギーがある場合、もともとアレルギー体質の場合は、アレルギー症状がでないかをきちんと確認することが大切です。
赤ちゃんのアレルギー症状は、大人の場合と同様で、
- 口の中や喉の症状
- 胃腸の症状
です。
もし、アレルギーが心配であれば、初めは「加熱したいちご」からお試ししてみましょう。
また、量については少ない量から徐々に試すことをおすすめします。
いちごアレルギーの人のケーキ
いちごが入っていないケーキも多くありますが、他の食物にもアレルギーがある人などは、アレルギー対応ケーキを選びましょう。
また、アレルギー対応ケーキの場合、イチゴが別添のものも多く販売されています。
詳細についてはこちらでご紹介しています。
⇒ケーキアレルギー対応のケーキはある?乳、卵、小麦粉不使用の市販ケーキ
まとめ
いちごのアレルギーについてご紹介しました。
いちごアレルギーは、花粉症が原因の場合や仮性アレルゲンが原因の場合もあります。
なんらかの症状が気になったら、まずは病院で検査をうけることをおすすめします。
また、いちごは菓子などにもよく使われる果物ですので、普段から原材料表示をきちんと確認して除去するようにしましょう。
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