幼少期に発症することが多い卵アレルギーは、6歳までに発症する食物アレルギーの原因食物としてとても多いアレルゲンですが、7歳になる頃までは、自然にアレルギー症状がでなくなるケースが多いという特徴があります。
すべての子どもに該当するわけではありませんが、成長の過程で治癒してくれる場合もあるということはとても嬉しいことですね。
ただし、症状がでた場合は、除去食品が多いアレルゲンとなりますので、医師に相談して適切な治療や対処が必要です。
また、卵白はダメでも卵黄は食べれらるケースや、加熱すること食べれらるケースもあります。
卵アレルギーの症状や原因、アレルギー検査、治療についてご紹介します。
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卵アレルギー(鶏卵アレルギー)とは
鶏卵は3大アレルゲンの一つであり、すべてのアレルゲンの中で一番アレルギーを起こしやすい食品です。
また0歳児に一番多く、年齢が増すごとに減少していきます。
赤ちゃんの発症が多いということですね。
赤ちゃんや子どもの場合、病院での指導のもとで、少しずつ食べれるような治療を行っていくことで、食べてもアレルギー症状が発症しなくなるケースがあります。
もちろん、大人になっても治らないケースや、大人になってから発症するケースもあります。
また、卵は「特定原材料 7品目」に指定されている食品です。
鶏、あひる、うずらの卵の使用に関しては、加工食品の食品表示が義務付けられていますので、加工食品を使用する際は確認が可能です。
卵はさまざまな加工食品にも使われているため、アレルギーがある人は除去できるように注意が必要です。
卵アレルギーの症状
卵アレルギーの主な症状は
- 湿疹
- 蕁麻疹
- 咳や呼吸困難
- 嘔吐、下痢
- アナフィラキシーショック
などです。
症状が酷い場合は、アナフィラキシーを起こすこともあります。
アナフィラキシーについてはこちらから♪
⇒アナフィラキシーの症状とは?エピペンが必要?起きたときの対応、処置は時間が勝負!!
卵アレルギーの原因
卵アレルギーのアレルゲンとなるのは、鶏卵のタンパク質である「オボアルブミン」、「オボムコイド」、「リゾチーム」です。
また、卵黄はアレルギー活性(アレルギーを引き起こす成分や性質)が弱いタンパク質がアレルゲンとなっていることから、卵白はダメでも卵黄には反応しないケースもあります。
卵白のアレルゲン
オボムコイド
「オボムコイド」は熱に強く、加熱してもアレルゲン性は変化しません。
オボアルブミン
「オボアルブミン」は熱に弱く、加熱によりアレルゲン性が低下します。
加熱により体内で消化されやすい状態いなるため、アレルギー症状があらわれにくくなります。
リゾチーム
「リゾチーム」は風邪薬や一部のワクチンで使われている成分ですので、アレルギーがある人は確認が必要です。
卵黄のアレルゲン
ホスビチン・アポたんぱく
抗原性が弱いので、卵白に比べアレルギーの原因となるケースは少ないと言われています。
鶏卵が含まれている食品
卵は、衣やつなぎにも使用されているため、加工食品の場合はよく確認すること、また外食では特に注意をすることが必要です。
卵が入っている主な食品は、
- 卵料理
- お好み焼き、タコ焼き
- カステラなどの菓子
- ハンバーグ、揚げ物
- 茶碗蒸し、プリン
- マヨネーズ
- ババロア
などです。
卵アレルギーでも食べられるケーキはこちらから♪
⇒ケーキアレルギー対応のケーキはある?乳、卵、小麦粉不使用の市販ケーキ
卵アレルギーの治療
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卵アレルギーの場合、基本的に卵を避ける、除去食を実施します。
子どもの卵アレルギーの場合は、「症状がでずに食べることができる量」を確認しつつ、少しずつ食べる増やしていく治療「経口免疫療法」があります。
この治療はいわゆる「食べて治す」治療で、徐々に卵に慣れていくことができるんです。
卵が含まれている食品別の卵の量を把握しないといけないため、医師のもとでのきちんとした除去指導が必要となる治療です。
ただし、アナフィラキシーなどの状態に陥るリスクがある治療法のため、必ずしもおすすめされている治療法というわけではありません。
この治療は幼少期に始める場合が多い治療です。
経口免疫療法の詳細についてはこちらから♪
⇒ 食物アレルギーの経口免疫療法は危険!卵や牛乳、小麦で実施も!保険適応は?
卵アレルギーの検査
卵アレルギーは、血液検査や経口食物負荷試験で確認できます。
血液検査(特異的IgE抗体検査)
血液検査で、卵のタンパク質に対するIgE抗体値を確認することができます。
確認できる項目は
- 卵黄
- 卵白
- オボムコイド
です。
卵白の抗体値が陽性でも、「オボムコイド」の抗体値が陰性の人が多く、加熱した卵ではアレルギー症状がでないケースも確認されています。
また、「オボムコイド」の抗体値が高い人は、加熱をした卵でもアレルギー症状がでる可能性が高くなります。
経口食物負荷試験
実際に卵を食べて、アレルギー症状を確認する試験です。
血液検査で「オボムコイド」の値が低い場合などに確認のため実施することがあります。
アレルギー検査についてはこちらから♪
⇒ アレルギー検査にかかる費用とアレルギー検査項目のすべて
卵アレルギーの注意
インフルエンザの予防接種について
インフルエンザワクチンには、孵化鶏卵が使われています。
ワクチンに含まれている鶏卵の成分はとても微量なため、基本的には問題はないのですが、卵の摂取で強いアレルギー症状がでたことがある人は、注意が必要ですので、事前に病院の先生と相談してください。
卵アレルギーとインフル予防接種についてはこちらから♪
⇒卵アレルギーでもインフルエンザ予防接種はできるの?赤ちゃん、子供、大人で違いはある?
卵殻カルシウム
卵殻カルシウムは卵とは関係がないので、卵アレルギーがあっても食べることができます。
うずらの卵・あひるの卵
鶏の卵にアレルギーがある人は、うずらの卵やあひるの卵にも反応する可能性があるため、除去対象としましょう。
魚卵
「鶏の卵」と「魚の卵」は、含まれているタンパク質の種類が異なります。
卵アレルギーであっても食べることができます。
鶏肉
鶏肉と卵に含まれるタンパク質は異なりますので、卵アレルギーであっても、鶏肉は食べることができます。
ただし、卵によって強いアレルギー症状が起きる人は、医師に相談しましょう。
マヨネーズ
マヨネーズには、全卵を使用したものと、卵黄のみを使用したものがあります。
卵白のみのアレルギーであれば、卵黄のみを使用しているマヨネーズは食べることができる人もいます。
試す際には十分な注意が必要です!
わたしは「卵白アレルギー」ですが、毎日卵を食べても特にアトピーなどのアレルギー症状は悪化しません。
ただ、食べる頻度が高いマヨネーズは卵白のみの「キューピー」のもを使用しています!!
まとめ
子どもの卵アレルギーの場合は、発症しても治るケースがありますので、あやしいと思ったらすぐに医師に相談することが大切です。
自分やお子さんのアレルゲンが、卵白なのか卵黄なのか、オボムコイドなのかを知ることで、食べられるものや加熱などの対処方法も変わってきます。
卵は大切なたんぱく源となりますので、完全除去が不必要な場合は食べた方がいいものを言えるでしょう。
アレルゲンをきちんと確認して、適切な対策を摂るようにしましょう。
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