1年の中で最も花粉症で苦しむ人が多いのは、やはり春ではないでしょうか。
春の花粉症の原因は、スギやヒノキ以外にも、ハンノキ、シラカンバ、イネ科の花粉などの飛散もあり、油断ができない季節です。
また、春のアレルギーは花粉症だけではありません。
黄砂アレルギーやPM2.5の飛来による症状、紫外線アレルギーなどにも注意が必要になってきます。
黄砂やPM2.5と花粉が一緒に飛散すると、アレルギー症状が更に酷くなる可能性があります。
それぞれのアレルギー対策をしっかりしていきましょう。
春の花粉症、アレルギーの原因、症状、対策などについてご紹介します。
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3月、4月、5月の花粉症
各花粉の飛散時期と量はこちらから♪
⇒花粉症の時期は?種類別の飛散時期をまとめた花粉カレンダー2018!
春はアレルギー季節と言っても過言ではありません。
いろいろとイベントが多い時期なので、花粉症やアレルギーで辛い思いをしている人も多いのではないでしょうか。
春に飛散する花粉の代表は、スギ花粉、ヒノキ花粉です。
その他にもたくさんの花粉が飛散しています。
3~5月に花粉が飛散する主な植物は、
- スギ
- ヒノキ
- ハンノキ
- シラカンバ
- イネ科の植物
などです。
それぞれの特徴について見ていきましょう。
春の花粉症の症状
花粉症の主な症状は、
- 鼻水
- 鼻づまり
- 目のかゆみ
- 目の腫れ、充血
- 咳
- 喉の痛み、かゆみ
などがあげられます。
症状が強くでる人は、必ずマスクなどで対策をとるようにしましょう。
スギ・ヒノキは春が飛散ピーク!
春の代表花粉は、やはりスギとヒノキです。
また、この二つの花粉は構造が似ているため、スギにアレルギーがある場合は、ヒノキにもアレルギーがでるケースが多くみられます。
飛散時期のピークは、
- スギ花粉:2月~4月
- ヒノキ花粉:3月~5月
と、1か月程度ずれているせいで、両方のアレルギーがある人は、2月から5月までアレルギー症状が強くでる傾向があります。
また、スギ花粉はピーク以外でも真夏の時期以外は飛んでいます。
スギ花粉症の詳細についてはこちらから♪
⇒ スギ花粉の飛散時期は?ピークはいつ?スギアレルギー対策と舌下、緩和米での治療法
ハンノキ花粉もピークが!
スギやヒノキの花粉症に比べると、あまり知られていないのがハンノキ花粉症です。
ハンノキの飛散は1月から始まり、地域にもよりますが6月頃までです。
関東は3月~4月は飛散量が多くなります。
また、ハンノキアレルギーは、咳が強くでるという特徴があるため、風邪が流行る時期とも重なり、「風邪かな?」と思っていたら、ハンノキアレルギーだった。。なんて場合もあります。
目の痒みや肌の痒みがあるときは、咳がでても花粉症の可能性もあると思っておく必要があります。
ハンノキアレルギーについてはこちらから♪
⇒冬の花粉症「ハンノキアレルギー」は果物にも注意!症状や検査、飛散時期は?
北海道、東北はシラカンバ花粉に注意
シラカンバは、北海道、東北地方で飛散します。
飛散時期は、
- 北海道:4月下旬~6月
- 東北:4月~6月中旬
です。
北海道の方が多く飛散します。
北海道はスギ花粉の飛散量が少ないかわりに、シラカンバ花粉が飛びます。
4月頃から症状が強くでるような場合は、シラカンバアレルギーである可能性があります。
イネ科の花粉も飛び始める
イネ科の植物は種類も多いため、一年中飛んでいると言わていますが、4月からは飛散量が多くなります。
スギやヒノキに比べ、飛散距離が短いため、草むらなどに近づかないように注意することが大切です。
また、スギ花粉よりも粒子が小さいため、咳や気管支などの症状がでやすいと言わています。
春に飛ぶ主なイネ科の植物は、
- 小麦(属):4~6月
- オオスズメノテッポウ:4~7月
- ホソムギ:5~6月
- ハルガヤ:5~7月
- カモガヤ:5~7月
- コヌカグサ(属):5~7月
- オオアワガエリ:5~8月
などです。
そのほかも春は花粉がいっぱい
上記であげた飛散量が多いものの他にも、春は多くの花粉が飛んでいます。
春に飛ぶ、樹木の花粉
- ビャクシン(属):3~4月
- カエデ(属):3~5月
- コナラ(属):3~5月
- クルミ(属):4~5月
- ヤナギ(属):4~5月
- ブナ(属):4~6月
- マツ(属):4~7月
- ニレ(属):4~7月
- オリーブ(属):5~6月
- アカシア(属):5~6月
春に飛ぶ、雑草の花粉
- イラクサ(属):3~5月
- ヒメスイバ:4~6月
- タンポポ(属):4~9月
- フランスギク:5~6月
です。
各花粉の飛散時期と量はこちらから♪
⇒花粉症の時期は?種類別の飛散時期をまとめた花粉カレンダー
春の花粉症のアレルギー検査
春花粉アレルギーの血液検査
花粉症の検査は、血液検査で行うことができます。
IgE抗体検査が一般的ですが、HRTを行っている病院もあります。
血中抗原特異的IgE抗体検査(IgE抗体検査)
抗体検査はアレルゲンである花粉にどの程度抗体を持っているかを数値で確認することができる検査です。
血液検査のアレルゲン項目は自分で選ぶこともできますし、いくつかのアレルゲン項目がセットになっているものがありますので、花粉症の症状がでる時期に飛んでいる花粉を一緒に検査することをおすすめします。
例えば、3月~5月頃に症状が酷い場合は、ヒノキとカエデなど、同時期に飛んでいる花粉項目を選びましょう。
病院の先生に相談するとある程度選んでくれると思います。
上記でご紹介している樹木や雑草の花粉については全て検査が可能です。
好塩基球ヒスタミン遊離試験(HRT)
血液に対してアレルゲンを加えたときの、ヒスタミンの量を確認する検査です。
アレルゲンに対して抗体があっても、実際にアレルギー症状を起こすヒスタミンが放出されない場合もあるため、HRTを行うことでさらに詳しく確認することができます。
ただし、HRTは検査できる項目が限られています。
HRTが行える春の花粉は、
- ニホンスギ
- ヒノキ
です。
※HRTは2018年3月をもって検査が終了しています。
春花粉アレルギーのスクラッチテスト
スクラッチテストは、皮膚の一部にキズをつけて、花粉エキスを接触させて反応を見るテストです。
スクラッチテストが可能な春花粉は、
- スギ花粉
です。
アレルギー検査の詳細についてはこちらから♪
⇒アレルギー検査にかかる費用とアレルギー検査項目のすべて
春の花粉症対策
花粉症対策は、
- 治療
- 薬を使用して症状をおさえる
- 花粉をよせつけない対策をする
この3つがあります。
スギ花粉は治療ができる
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一度発症してしまうと完治は難しいと言われる花粉症ですが、スギ花粉のアレルギーについては免疫療法が可能です。
薬を長期間服用することで、徐々にアレルゲンに体を慣らしていく方法で、「舌下免疫療法」と言います。
治療には、3~5年かかること、月一回の通院が必要な事、注意事項を守って毎日薬を服用することなどの注意事項がありますが、約2割の人が治癒し、6割の人は症状の軽減などの効果がみられている治療法です。
ただし、約2割の方にはあまり効果がでないなどのデータもあるため、治療についてきちんと理解してから始める必要があります。
毎年スギの季節に花粉症が辛い方は是非検討してみて下さい。
舌下免疫療法の詳細についてはこちらから♪
⇒ スギ花粉症が完治?舌下免疫療法の費用と効果は!保険適用や副作用はある?子供は何歳から?
花粉症の薬
花粉症の症状をおさえるには、
- 飲み薬
- 点眼薬(目の薬)
- 点鼻薬(鼻の薬)
- 塗り薬(皮膚のかゆみや湿疹をおさえる)
などがあります。
ヒスタミン剤などの飲み薬である程度症状は緩和できますが、あくまでも花粉症を治すための治療ではなく、症状をおさえるための対症療法となります。
スギ花粉以外には基本的に治癒を目指すような花粉症の治療は現在ないため、花粉飛散時期より少し前から薬を飲み始めることをおすすめします。
アレルギーの薬についてはこちらから♪
⇒花粉症の症状と効果がある薬は?内服薬と目薬、点鼻薬の種類がわかる!
花粉症対策
花粉症対策で最も大切なことは、普段から花粉をよせつけないことが大切になります。
- 花粉が付着しにくい服を着る
- 部屋の中に花粉を入れない
- メガネやマスクで花粉を吸い込まないようにする
これらの対策が大切になります。
花粉の徹底対策については、こちらから♪
⇒薬以外の花粉症徹底対策。アレルゲン花粉の除去方法を紹介!!
黄砂アレルギー・PM2.5の健康被害
毎年、黄砂で悩まされる人も多いのではないでしょうか。
黄砂は、まさにスギやヒノキ花粉と同時期である、2~5月に飛散します。
そして、偏西風が強く吹く春4月が多く飛ぶ傾向があります。
また、PM2.5も黄砂と一緒に飛散する日もあるため、春は花粉以外にも注意が必要だということです。
黄砂は中国大陸から飛んでくる砂漠の砂で、PM2.5には有害物質が含まれています。
いずれも花粉よりも粒子が小さいことから、気管支や肺の症状が強くあらわれると言われています。
黄砂やPM2.5による主な症状は、
- 鼻水
- 喉の痛み
- 咳やぜんそく
- 熱
- 頭痛
- 肺炎
- 目や皮膚の痒み
さらに、PM2.5においては、アレルギーが悪化したり、肺がんなどのリスクがあがるため、吸い込まないように気を付けなければいけません。
黄砂やPM2.5の飛散時期は、マスクは高性能タイプを使用するようにしましょう。
スマフォのアプリで地域別の黄砂、PM2.5、花粉情報を確認することもできますので、日々のチェックが大切です。
黄砂の詳細についてはこちらから♪
⇒ 黄砂アレルギーの症状とは?飛来時期と予報をチェック!!
PM2.5についてはこちらから♪
⇒PM2.5とはどのような健康被害があるの?症状と対策は?!
紫外線アレルギー
日光にあたることで、目や肌にかゆみや湿疹などの症状がでるのが、紫外線アレルギーです。
正式には、「光線過敏症」というのですが、”紫外線アレルギー”や”日光アレルギー”と呼ばれています。
光線過敏症には、いくつかの症状によってさらにいろいろなタイプがありますが、いずれも日光が原因で症状がでます。
紫外線アレルギーの主な症状は、
- 皮膚の発疹、腫れ、かゆみ
- 蕁麻疹
- 目の充血や涙
などです。
日光が原因となりますので、「真夏の病気やアレルギーじゃないの?」と思いがちですが、5月の紫外線量は、7月や8月と同じレベルなんです。
ですから、冬の間は症状がでなかった人でも、紫外線が強くなりだす春の季節、3月、4月、5月は注意が必要なのです
日光によってアレルギー症状がでる人は、日ごろのUV対策が必要となります。
紫外線アレルギーの詳細についてはこちらから♪
⇒紫外線アレルギーの症状とは?検査ができる?対策することで、緩和できる!
まとめ
春のアレルギーの原因は、
- スギ・ヒノキ花粉症
- ハンノキ花粉症
- シラカンバ花粉症
- イネ科の花粉症
- 黄砂アレルギー
- PM2.5による症状
- 紫外線アレルギー
などがあげられます。
春はアレルギー体質の人にとっては、本当に辛い季節です。
花粉症は目や鼻の症状がでますので、日常的な集中力の低下や睡眠の質なども落ちてくる可能性があります。
健康にもかかわる可能性がありますので、自分のアレルギーが何かを把握して、きちんとした対策をするように心がけましょう。
アレルギー検査の詳細についてはこちらから♪
⇒アレルギー検査にかかる費用とアレルギー検査項目のすべて
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