アレルギーを確認するには、さまざまな検査がありますが、アトピーの検査はどうでしょう?
アトピー検査は一般的なIgE抗体値を確認する血液検査の他にも、皮膚のアトピーの状態をチェックする検査「TARC(ターク、タルク)」という検査もあるんです。知っていましたか?
これって、アトピー特有の検査なんです。
アトピーの検査方法の種類、治療、いくつから検査できるかのか?についてご紹介します。
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アトピー性皮膚炎の原因はなに?
アトピーの人の肌を確認すると、アトピーではない人に比べバリア機能が低下していることがわかっています。
それゆえに、さまざまな刺激により湿疹がでやすくなってしまいます。
アトピーの人の原因となるものは一つとは限りません。
ダニやハウスダウトが原因となる場合が多いとは言われていますが、花粉であったり自分の汗であったりと、皮膚と接触する可能性があるものはアトピーの原因となるんです。。
また、食物アレルギーによってアトピーを発症しているケースもありますので、まずは原因となるものが何なのかを知ることが大切です。
アトピー性皮膚炎の検査
アトピーを診断するには、診察での確認と、血液検査、皮膚テストなどがあります。
アトピーの診断基準
まず、アトピーか否かの診断基準として下記のことを確認します。
- かゆみがあるか
- 湿疹がでる部位や湿疹の種類の特徴をチェック
- 半年以上にわたり、状態がよいときと悪いときを繰り返しているか
2は年齢による湿疹部位の特徴や、湿疹の状態(ジュクジュクやカサカサなど)を確認します。
3については、乳児の場合は2か月以上が基準となっています。
血液検査1(IgE抗体検査)
体内のアレルギー抗体と言われるIgE抗体の数値を採血にて確認する検査です。
アレルゲンとなっているものが何であるかを特定するために行います。
検査項目として、アレルゲンの疑いがあるものを選択して検査します。
一度に検査できる項目は、自分で選択する場合は、最大13項目までです。
その他、「Viewアレルギー39」や「IgE-MAST33」などの、きまった項目をセットで検査することも可能です。
費用は、
選択13項目、またはセットによる約30項目の場合:5,000円程度が目安
です。
※3割負担の場合の金額です。この他に診察料などが加算されます。
詳細についてはこちらから
⇒ アレルギー検査にかかる費用とアレルギー検査項目のすべて
血液検査2(TARC検査)
アトピー特有の検査として、TARC検査があります。
TARCの検査では、皮膚の細胞で作られているある物質の量がどの程度なのかを確認します。
湿疹が悪化している場合に、TARCの数値が高くなります。
ですから、皮膚のアトピーの状態が”改善しているのか”、”悪化しているのか”をチェックすることができる検査となります。
TARC検査にかかる費用は、
一検査あたり:約1,030円
です。
※3割負担の場合の金額です。この他に診察料などが加算されます。
皮膚テスト(プリックテスト)
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アレルゲンを断定するために行うテストです。
皮膚に小さな傷をつけて、アレルゲンエキスを垂らし皮膚の状態を確認します。
血液検査ではアレルゲンが断定できない場合などに行うテストです。
プリックテストにかかる費用は
1項目あたり:420円
です。この他に診察料などが加算されます。
赤ちゃんはいくつから検査が可能?
赤ちゃんの場合、生後6か月頃からアトピーの検査が可能と言われています。
生まれてからすぐの期間は、乳児湿疹がでやすいためアトピーとの判断がしにくいという点があります。
アトピーとしての診断は難しいという点はありますが、診察は可能ですので湿疹が続くような場合は、一度皮膚科で診てもらうことをおすすめします。
アトピーの治療
アトピーの治療の3本柱は、
- アトピーの原因と特定し除去すること
- 薬による治療
- スキンケアを欠かさず行う
これらを続けていくことが大切です。
アトピーは治らないと言われていますが、コントロールすることは可能です。
アトピーを引き起こしている原因を知り、適切な薬での治療を行い、毎日のスキンケアを欠かさず行うことで、とてもつらい状態の期間を減らすことは可能と言えるでしょう。
アトピーの最新治療 デュピルマブ
今までのアトピーの治療で主に行われていたのは、「ステロイド外用薬」、「タムロリムス(プロトピック)軟膏」の使用です。
これらの薬はもちろん効果は高いのですが、長期使用や使い方が適切ではないと副作用がでる心配があります。
アトピーの最新治療として、デュピクセント(デュピルマブ)での治療が始まっています。
この薬は皮下注射で行う薬で、アトピーの症状が重い人に向けた治療です。
通院が必要であること、薬価が高いこと、重度の場合しか受けられないなど、デメリットや制限がありますが、長年ツライ状態が続いている人にとっては、画期的と言える薬であることは確かです。
デュピルマブの詳細についてはこちらでご紹介しています。
⇒ アトピーが治る時代がきた?!新薬デュピクセント皮下注の効果と対象の人とは?
スキンケアには合った保湿剤を!
毎日しなければいけないのに、「スキンケアはとてもめんどう!」と思っている方、実はたくさんいると思います。
わたしは長年アトピーですが、一日スキンケアをさぼると、1週間は肌の状態が悪くなります。
それくらい、アトピー肌の人にとってはスキンケアが大切です。
アトピー肌でない人は、皮膚のバリア機能も高く、カサカサ度合も低いため、1日くらい放っておいてもなんら変わりはないのでしょう。うらやましい限りですね。
そして、スキンケアで気を付けてほしいことの1つに保湿剤選びがあります。
保湿剤にはいろいろ種類がありますので、その中から自分に合ったものを選ぶ必要があります。
チェックするポイントは、
- 保湿力が高いものを選ぶ
- 顔と体は別のものを使用する
- 皮膚の状態で使用するものを選ぶ
- 夏と冬では違うものを使用
保湿剤の中で一番保湿力が高いと言われているものは、「セラミド」です。
セラミドは病院では処方してくれない保湿成分です。
次いで、保湿力が高い順に「ワセリン」、「ヘパリン類似物質」、「尿素」と続きます。
顔用には、セラミド入りの保湿剤や化粧品がおすすめです。
体用は、量が必要になりますので、ワセリン入りをおすすめします。
セラミド入りの保湿剤は高価なものが多いので、「高価でもだいじょうぶ!」という方は、是非体用にもセラミド入りを使いましょう。
また、アトピーの症状がでている部位にヘパリン類似物質を塗ると、悪化する場合があります。
尿素は、アトピー肌にはしみるケースが多くあまり向いていません。
夏は、汗をかきやすくなるため、ワセリンの配合量が多いベトベトのものを使用すると、熱がこもりアトピーがある部分は熱く感じる場合があります。
冬と夏では、ベトベト度を変えることで塗りやすく毎日続けることができます。
おすすめセラミド化粧品はこちらから
⇒ アトピー肌におすすめスキンケア基礎化粧品は?セラミド2入りが保湿力抜群!
ワセリンシリーズはこちらから
⇒ 薬局で市販購入できるプロペト、白色ワセリン、サンホワイトとは?サンホワイト入り化粧品がおすすめ!
まとめ
アトピーの検査や費用、治療についてご紹介しました。
アトピーの検査は皮膚科やアレルギー科で行うことができますので、まずは原因を知るためにも医師と相談してみることが大切です。
また、ステロイドやプロトピックについては、副作用の心配がある薬ですので、きちんとした知識を持って使用するようにしましょう。
アトピーの薬についてはこちらから
⇒アトピー治療に使うステロイドの種類と塗り方は!強い副作用に注意!
⇒顔アトピー用プロトピック軟膏の副作用がヤバい!効果と使い方は?かゆみとニキビの心配も!
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